活動報告・レポート
2023年9月15日(金)
アジアでの成果の報告
アジアでの成果の報告

今週、アジアから帰国した事業家が、現地の会議結果と成果などの報告のため事務所を訪ねてくれました。笑顔で来所してくれたことから「成果があったようですね」と声を掛けたところ「直ぐに対応すべきことがあり、訪問したことによる成果がありました」と答えてくれました。

日本が誇るエネルギー技術と環境保全に資する技術をプレゼンしたうえで、現地を視察した結果「採用することを前提として検討したい。ついては丁寧な企画書と見積をもらいたい。あなたの提案はわが国が直面している問題を解決できる技術であり、今のままではゴミになるものが資源に変わるので、わが国は一気に資源大国になります。国力を高めるためにも採用したい」と答えてくれたと報告をいただきました。

日本が誇る技術をアジアの国の経済成長と環境保全のために活用することは、日本がアジアの国々から尊敬されることにつながります。民間事業者なので利益も必要ですが、利益だけでは採用されませんし、相手国から尊敬されません。

そこには国の経済成長と国民の皆さんの幸せにつながる技術であること、自国で製造、 組み立て、維持管理ができる体制を整えてあげることが必要であり、説明者の前面に利益を持ち帰ることが強く出ている場合は、採用に至らないケースが多いのです。技術が良くても信頼関係を築けなければ、その国で採用されることはありません。

信頼を確かめるために「一緒に食事をしますしアルコールも飲み交わします。プレゼンだけで話がまとまることはありませんから、私を知ってもらえるために食事を共にしています。事業は技術の高さ、必要な資金、そして人柄で評価されると思います」と話してくれました。

事業化を進めるに当たって、当該製品やプラントの性能や技術力だけで採用されることはありません。価格とサービス、そして信頼できる人柄がつきあうための条件となります。

もちろんプレゼンした相手がトップの方だという恵まれた条件が整っていたのですが、トップの方とつなげた力が凄いことですし、一気に信頼関係に持ち込んだ人柄とセンスも素晴らしいと思います。

今の時代、その国の経済成長と国民の皆さんの幸せにつながる、そして地球環境保全に資する技術でなければ採用されることはありませんし、「技術力が高い日本製だから」という理由だけで勝負できるものではありません。高いレベルの技術、実績と価格、そして人柄と信頼を築くことが採用に至るために必要な条件です。

「秋には日本に行きます」と回答をもらって帰国の途につきましたが、これからの展開に期待しています。

その他
  • 和歌山県の潜在能力を評価して「和歌山県で仕事がしたい」と進出を検討してくれている事業者がいます。今日、来県して進捗状況を説明してくれました。課題はあるものの「和歌山県で事業をするかどうかはスピードで判断することになります。和歌山県の判断が遅ければやらないこともあります」と話を締めくくりました。進出のための課題を確認できたので結果が出るように取り組みます。
  • 医療の問題について協議を行いました。患者は医師を信頼して診断を受けていますから、「診断した結果は患者に対して丁寧に説明して欲しい」という話です。話を聴いて、患者さんに対して安心できる説明をして欲しいと思いました。
  • 危機管理について話を伺いました。わが国の災害や有事への対応を見ていると、情勢を知っている人からすると「危機管理意識が薄い」と感じていると話してくれました。今では危機管理は聞き慣れた言葉になっていますが、日常から管理できている人や団体は少ないことが課題です。