水彩画教室を主宰していた玉岡さん宅を訪ねました。感染症の影響を受けて玉岡さんは今年お亡くなりになりました。生前、お世話になるばかりで、恩返しもできないままお別れをしたので、ご自宅を訪ねてお参りしました。
お部屋には水彩画が飾られていて、ご家族は「この作品は2018年8月に描いたもので、最後の作品となったものです。この後、病気で体力が衰えたかなと思います」と話してくれました。
その後、もう一度水彩画を描きたいと思っていたと聞きましたが、叶わない思いとなりました。お世話に来ていたヘルパーの皆さんも、この水彩画を見て「習いたいので、良くなってください」と声をかけてくれたそうで、玉岡さんは言葉に励まされて意欲を持っていたと聞きました。みんなの支え、言葉、笑顔が力になっていることが分かります。
僕が思う玉岡さんは「何事にも熱心で、そして器用にやってしまう人」です。ゴルフ、水彩画、英会話など、直ぐに上達していた感じがしますが、ご家族に聞いたところ「負けん気が強くて、常に練習をしていた」そうです。
表面では何の苦労もしていないように見せていますが、人の知らないところで努力をしていたのです。努力のないところに成果は現れないことは誰でも知っていますが、その隠れた努力をすることが簡単ではないのです。
努力とは熱意と好奇心を継続する力だと思いますが、どちらも時間の経過と共に薄れていきます。熱意を衰えさせることなく、好奇心に満ちた状態を継続することは、いかに難しいことなのかを私達は知っています。
それは、何かをやり遂げた時の達成感と爽快感。次に向かう意欲に満ちてくることで分かります。困難なことに挑戦してやり遂げたから得られる、達成感と爽快感があります。それを体験した人は、再び、困難に挑戦する意欲が湧いてくるのです。
玉岡さんのゴルフや水彩画への挑戦を見ていると、熱意とそれにかけた時間が成果につながっていたと思います。成果とは作品の数ではなくて、作品を創作するまでに要した時間の総量を指します。成果につながるまでには、成果にならなかったたくさんの時間が存在しているのです。
玉岡さんの仏壇にお参りして、今日も得るべきことがありました。生前、僕に話してくれていたような感じがしました。玉岡さん、心からご冥福をお祈りしています。
里道側溝の管理者を調べていると「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」(地方分権一括法)にまで遡ることになります。この法律は平成12年4月1日に施行され、国土交通省が管理していた里道、水路などの法定外公共物は、市町村へ譲与されたのです。
法定外公共物は国有財産のため都道府県と市町村に事務委任をしていました。財産管理は都道府県、機能管理は市町村が委任を受けていたのです。ところが地方分権一括法が施行された平成17年度からは、市町村が法定外公共物の所有者となったため、財産管理も機能管理とも市町村が担当しています。
ところで現在、市町村が管理している法定外公共物について説明します。
道路や河川、ため池などの公共物のうち、道路法、河川法、下水道法などによって管理方法が定められているものを法定公共物といいます。
公共物のうち法律が適用されないものを、法定外公共物といいまずか、そこに里道や水路があるのです。参考までに、一般的に里道や水路については公図上には地番が付されていないもので土地登記簿はありません。