活動報告・レポート
2023年8月4日(金)
国際自由貿易
国際自由貿易

大阪市内で国際自由貿易について話し合いました。世界の動きと日本の閉塞性を意識する内容となりました。

現在、国際自由貿易港は、香港、シンガポール、ドバイの三か所です。世界で三か所だけ存在しています。自由貿易と聞くと、何処の国とでも自由に貿易が可能と思ってしまいますが、そうではありません。

自由貿易とは国と国が予め決めたルールに則って貿易をすることです。二つの国が事前に話し合いを行ったうえで「ルールを決めましょう」と合意した内容に基づいて貿易を行うのです。

例えば「ゼロ関税」「低税率」「税制簡素化」などの取り決めを行います。「ゼロ関税」の取り決めをしておくことで、ほぼすべての貨物が関税フリーで入ることができます。低税率については、法人税や所得税の税率を優遇することで企業進出を促すことになります。

税制簡素化とは税種の程度を簡略化することですが、このような項目について取り決めをしておくことで、国同士が安心して取引が行えるルールなのです。

つまり取り決めをした国同士であれば、自由貿易の利益を受けられますが、取り決めをしていない国とは自由貿易にならないことを意味しています。どの国とでも自由貿易をすることにはならないので、乗り遅れると利益を享受できないことになります。

ここには国同士の思惑が絡んでくるのでルール化する、しないは自由ですが、そのことで民間企業の活動が制限されることや不利益を被ることは、国として避けるべきです。

自由貿易の参加国同士であれば、投資が行われ、資本移動が自由となり、人の交流などの面でメリットがあります。逆に参加していなければ、これらの利益は受けられないのです。

自由とはルールを決めて遵守する約束事で成り立っているのです。ルールもない、取り決めもない、約束事もないようなところには自由はありません。取り決めのない国とは交流が制限されるのは、ルールがないからです。自由貿易とはルールがあり、それに基づいて貿易をすることにあります。ルールの取り決めをしていない国の間では、自由貿易にならないのは当然のことなのです。

国際社会では常に事情が変化しています。国の発展、民間企業の繁栄を考えると、これらの国の自由貿易体制に乗っかるべきかと思います。

指摘があったのは、A国が二つの国に対して同じ自由貿易の条件を伝えたとき、X国はそのルールに則った条件を承諾し、Y国は承諾しなかったとします。そうした場合、A国とX国が関税ゼロで取引を行うことになります。それに対してY国が「A国はけしからん。X国とだけ自由貿易をしているのは国際社会において問題である」と伝えた場合、果たしてY国の言い分は世界の国々は理解してくれるのでしょうか。

世界の国々の価値観は異なるので全てではないと思いますが、恐らくY国の言い分は聞き入れられないと思います。A国からは同じ条件が示されているのだから、協定すれば良いだけのことです。自由貿易は基本的には民間同士の経済の問題で、民間企業が利益を得られるように国同士が協議する問題です。基本的に経済が強い国は、各国と自由貿易をする方が得策だと思います。

議員が視察に出掛ける場合、経済交流を主眼にするのであれば、その視察に関係する民間企業も同行する方が後々の効果があります。人と人をつなぐことが政治の役割であり、その市場を求めている企業人が同行する方が良いと思います。友好関係を築くことを目的とする場合と、経済交流につなげることを目的とする場合は、視察団のチーム編成は違ってくると思います。

これからの世界、特にアジアがどのように動き、変わっていくのか。多くの学びを得て、また今後の動向をいち早く見る機会となりました。

その他
  • 不動産会社を訪ねて、最近の地価の動向を聞かせてもらいました。和歌山市内の土地価格は上昇傾向にあり、住宅の建設単価も上昇していると聞きました。賃金が上昇しなければ住環境は厳しくなっていると思います。
  • 大阪府庁を訪問し、国際交流について意見交換を行いました。話を聴いてくれた皆さんに感謝しています。