活動報告・レポート
2023年7月11日(火)
いろは丸事件
いろは丸事件と竜馬

坂本龍馬と紀州藩との間で争われた事件が「いろは丸事件」です。海援隊の蒸気船「いろは丸」と紀州藩の蒸気船「明光丸」が瀬戸内海で衝突して「いろは丸」が沈没したのです。

1867年5月26日のことです。

この事件の詳細には触れませんが、令和5年7月16日に開催する「陸奥宗光と和歌山」において、「『いろは丸』の沈没した海域に潜水して『いろは丸』や積み荷などを調査すると共に、残骸が残っているなら引き揚げよう。このプロジェクトは令和6年に和歌山県で開催予定の『龍馬World in和歌山』で発表しよう」との話になりました。

鞆の浦には「いろは丸展示館」があり、調査の様子や調査結果、調査で発見された遺物などが展示されているようです。

この展示館が開設されるまでの経緯は、「いろは丸展示館」ホームページから以下に引用します。

いろは丸の沈没地点は、昭和63年(1988年)から平成16年(2004年)までのあいだで、計5回にわたって学術的な潜水調査がおこなわれました。

調査は、地元・鞆の浦の有志グループが中心となったのです。

昭和63年の第1次調査では鋼材などが引き上げられ、19世紀のヨーロッパ製の蒸気船と判明。

平成元年(1989年)の第3次調査によって、調査地点で発見された遺物はいろは丸であるとほぼ断定されました。

平成2年(1990年)には、文化庁によって「水中遺跡」に指定されています。

平成16年の第5次調査は、日本テレビ『24時間テレビ 愛は地球を救う』内で放映され、大きな注目を浴びました。

なお令和3年1月現在、談判で龍馬がいろは丸に載せていたと主張した鉄砲や砂糖の痕跡は発見されていません。

地元での潜水調査によって「いろは丸」から積み荷などが引き上げられているようですが、新しい発見があるかもしれないので今一度、潜水してみようと話し合いました。

来年の「龍馬World in和歌山」で発表することで、全国から集まる坂本龍馬ファンの心に響くと思いますし、開催地が和歌山県、つまり紀州藩なので、龍馬と紀州藩の歴史を辿りたいと思うのです。事件は現場と実物から発見できることがあります。新たな欠片でも見つかれば、この事件の歴史を想像することができます。

龍馬と宗光にご縁のある和歌山県の有志として、やってみたいプロジェクトです。幸運なことに昨日、潜水調査に関しての話し合いをしています。紀州は歴史の宝庫です。紀州と龍馬の歴史にはロマンがありますし、瀬戸内海なので潜水調査は出来ると思います。和歌山県から「いろは丸事件」の再発見を呼び掛けたいと思います。令和の時代ですから、坂本龍馬と紀州藩のどちらにとっても、瀬戸内海で封じ込められている歴史のロマンを語れる取り組みになると確信しています。

「龍馬World in和歌山」では、坂本龍馬を日本史で習うべき人物の一人として文部科学省で指定してもらうことでその名を永遠に日本史に遺すことを発信したいと考えていますが、そこに「いろは丸」の潜水調査の実施を発表できたら、和歌山大会を開催する意義はさらに強力になります。

和歌山県での「龍馬World」開催は、たった一度の機会となるかもしれません。ただ一度の機会ですから、龍馬と紀州の色に染まる大会に仕上げたいと考えています。そのためにも坂本龍馬は日本史で習うべき人物の一人として指定すること。プロによる「いろは丸」の潜水調査をやり遂げたいと話し合いました。

大きな目標となるプロジェクトを掲げることで、実に夢のある和歌山大会になると思っています。