活動報告・レポート
2023年7月2日(日)
陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会

「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」定例会に参加しました。今回の議題は、6月30日の記者発表の内容報告と7月の行事予定の確認でした。7月は行事予定が多いので、準備と役割分担などを確認したものです。

まず7月7日は「陸奥宗光伯生誕179年祭」を竈山神社で開催します。翌7月8日は「すばらしい先輩・陸奥宗光外務大臣に学ぶ」学習会を、和歌山近代美術館で開催する予定です。

この二つの行事は毎年開催しているもので、偉人をお祀りすることと市内の小学生に対して、故郷の偉人の功績と志を学んでもらう機会にしています。

ところで「野心」と「志」の違いを、昨日の大谷徹奘師の講和で教えてもらいました。

「野心」とは自分だけが叶えたいことの意味で、「志」とは自分一代では達成できないけれど、後の時代に達成して欲しいことに取り組むことの意味だそうです。

事例を挙げると簡単に理解できます。「野心」とは「高級車に乗りたい」だとか「人が羨むような時計を身に着けたい」と思う心です。あくまでも自分だけの満足を満たす欲求です。

一方「志」とは「この国を平和で尊敬される国にしたい」「私が暮らしている市、社会を子ども達の時代においても安全で稼げる市にしたい」と思って行動することです。

似ているようで異なった思いなのです。坂本龍馬や陸奥宗光伯の功績を伝える中で「志」も伝えていますが、偉人達の行動の元になっていたのは「自分が達成したいだけの欲求ではなくて、この国が平和で世界から尊敬される国になること」を目指したことなのでまさに「志」を持って行動していたわけです。

坂本龍馬が願った「この国が新しい国家となり列強と肩を並べることで平和な国となり、近代化を成し遂げることで世界から尊敬される国になる」という志を陸奥宗光伯が受け継ぎ、外務大臣のときに不平等条約の改正を行い、その願いを実現させます。この外務大臣の志を受け継いだ次の世代の人達が、この国の繁栄と平和を築いていったのです。

まさに維新の志士たちの「志」が新政府、そして昭和から令和に向かうそれぞれの時代において受け継がれているのです。

このように世代を超えて伝えていくべき価値が「志」であり、受け継いだ人達は、そのことに命を賭けたのです。自分の欲だけで命を賭けることはできないと思うので、偉人の「志」の崇高さに、改めて敬意を表するものです。

陸奥宗光伯の「志」を伝えてきた実行委員会として思うことは、これまでの活動は誇れるものであり、今成し遂げようとしていることも誇りを持てることだということです。

大谷徹奘師の講話

そして令和5年度の一大イベントが「陸奥宗光と和歌山 −不平等条約改正 締結130周年に向けて−」です。明治27年7月16日に「日英通商航海条約」を締結したことが不平等条約改正の第一歩でした。大英帝国と交わした条約締結は、日本を近代国家へと導くものであり、一等国の仲間入りをした歴史です。

その日から130年目を迎える令和6年に向けて、和歌山県が英国との条約締結の意味を訴えます。その役割を「陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会」が担えることは栄誉なことであり、活動をしてきた中で和歌山県、和歌山市を始め皆さんから認められて誇りだと感じています。

そんな気持ちを込めた7月のイベントが続きます。是非とも令和5年7月16日、日曜日、和歌山ビッグ愛で開催する「陸奥宗光と和歌山 −不平等条約改正 締結130周年に向けて−」にお越しいただけることを願っています。

故郷の偉人が成し遂げた歴史を学ぶことで、現代日本の平和と安全確保を考える契機にして欲しいと思います。