活動報告・レポート
2023年6月16日(金)
県庁への障がい者の来庁時の問題
県庁への障がい者の来庁時の問題

作業所の理事長が訪ねてくれました。今年、作業所を訪ねて県政報告を行いましたが、参加してくれたメンバーが「片桐さんの報告のお陰で、作業所のみんなが県政に関心を持ちました。元々、企業で仕事をしていた人や設計士の資格を持っている人もここで働いています。

ところが社会や人間関係に悩んだことで心の病になったのです。だから知識の土壌があるので社会問題にも政治にも関心があります」と話してくれました。

その時の県政報告の後に質問時間を設けたのですが、いくつかの質問がありました。

「わが国では高齢化が進んでいますが、このままでは日本という国が成り立たない、または崩壊するのではないですか。人口を増やすことを考えなければ、日本も和歌山市もなくなりますよ」。

「和歌山県の経済は良くないと思いますが、何故、経済が循環しているのでしょうか。公的資金を投入しているので企業や事業者が持ちこたえているようにも思います。コロナ禍で傷ついていない事業者は少ないと思うので、対応が必要ではないですか」。

以上のような質問がありました。

県政報告をしっかり聞いてくれた上での的確な質問です。僕は質問に対して答弁しましたが、とても楽しい質疑を交わせたことを覚えています。

人口問題への対応は国策であり、決して和歌山県だけで人口を増やすことはできませんが、対策を議論することが大事なことです。

和歌山県で必要なことは、基幹産業の誘致と雇用拡大、そして高等教育機関を誘致することです。基幹産業を誘致すれば地元産業にも仕事が入りますし、他府県からの人の動きが生じ始めます。まして世界的企業が進出してくれたら、一気に日本中で注目されますから人も雇用もさらに増加していくことになります。

高齢化と少子化問題は、まず地方経済再生から始めることが一歩だと思います。仕事が少ない、高等教育が少ないところには人は集まりません。

また和歌山県経済ですが、予想していた通りゼロゼロ金利の融資返済が始まると、返済が厳しい事業者が出ています。これは貸付した時から予想できたことであり、3年後である今に向けた対応策を準備しておくべきでした。表面上の混乱はありませんが、債務整理や返済の延期申請、借り換えなど相談がありますから、県内経済は回復基調にあるとは言えないように思っています。

東証プライムの企業は業績が良くなり株価も上がっていますから、利益は出ると思いますし賃金も増やすことは可能だと思います。地方都市の事業者は上場企業と同じようにはいきません。和歌山県とは、企業の業績回復や株価上昇とは関係性が少ないので経済対策は絶対必要です。

作業所での質疑ではもっと分かり易く説明をしましたが、和歌山県の経済は当時と状況は変わっていないと思います。

県政報告とこんな質疑を交わしたことから、作業所の皆さんが県政に関心を持ってくれて県議会に来てくれることになりました。

理事長が下見を兼ねて来庁してくれたので、車椅子の方でも北別館の四階議場に到達できる道順を二人で確認しました。県庁の正面玄関はいきなり階段なので、障がい者の方には厳しいと思います。一階から入りエレベータで四階に上がり、議場に入るルートで案内することにしました。

問題なのは、県庁駐車場には障がい車両スペースが設置されているのですが、作業所の車でお越しになるので、そこに駐車可能かどうかです。作業所の車には障がい車両の駐車証がないので県庁の理解が必要となります。この件は来週、依頼と協議をすることにしています。

いずれにしても、作業所などで働く障がい者の皆さんが県政に関心を持ち議会傍聴に来たいと思っても、普段は気づかないハードルがあることを感じました。

その他
  • 大変お世話になっている先輩の名称を冠した懇親会に参加しました。たくさんの話をしてたくさんいただきました。こんな時間があること、それだけで満足です。
  • いきいきシニアの役員の方々と意見交換を行いました。発足してから15年間、コロナ禍の時期を含めて凄い活動をしていることに驚いています。皆さんの活動を称えたいと思います。
  • 障がい者グループホームに関して協議を行いました。24時間安心と安全を確保するために施設長が考えていることに感銘を受けました。