活動報告・レポート
2023年5月12日(金)
大阪・関西万博の和歌山県パビリオン
大阪・関西万博の和歌山県パビリオン

岸本知事は、関西広域連合が設置する関西パビリオンのブースに「和歌山館(仮称)」を出展することを発表しました。

「和歌山館」のテーマは「和歌山(わかやま)百景 ―霊性(れいせい)の大地―」で、神話の時代から神々が鎮まる特別な場所に根付いた宗教や身分などの違いに関わらず、すべてを受け入れて融合、共存させる精神文化を日本の「持続可能な世界」のモデルとして全国や海外に発信することだというものです。

知事は「現時点で和歌山県の展示には誰も期待していない。だからこそ無茶苦茶チャレンジして、一発大逆転で素晴らしいものを作ると担当職員に発破をかけたところだ。その上で、古事記、日本書紀の時代から育まれてきた和歌山のサステナビリティを売りにしたい」と意気込みを話したと報道されています。

和歌山県が持つわが国の歴史の一頁の素晴らしさを訴えるもので、素晴らしいコメントだと思います。

これまでも県議会一般質問の中で、繰り返し和歌山県の歴史と偉人に誇りを持つことを伝え、企画展などを開催してきました。

知事が本当にこのような意識をお持ちであれば、これまで故郷の歴史と偉人たちに誇りを持つことの提案、「和歌山の和歌…美しいわのこころ…和魂」を理解していただけるものと拝察します。

「現時点で誰も和歌山県に期待していない」とは、パビリオンだけの話ではなくて、和歌山県の産業や経済力、実行中の施策などに関して「誰も期待していない」との意味だと推察しています。底から這い上がることへ発破をかけたものだと思いますし、這い上がれるだけの潜在能力があることを期待していると思うのです。

但し、潜在能力なので「そのうち」と甘えた考えでいるなら、その能力を発揮しないままでいる危険性があります。

「古事記、日本書紀の時代から育まれてきた和歌山のサステナビリティを売りにしたい」とは、和歌山県が全国に誇る固有の価値を理解して発信しているものです。この点もこれまで県議会一般質問で訴えてきた和歌山県の価値と合致しています。

勝負処は、これから和歌山県が浮上するために各分野においてどのように具体化していくかです。県庁がこれまでと同じような価値観と取り組みをしているようでは、全国と勝負することすら叶いません。

全国から和歌山県は期待されていない現実を知り、如何に驚かせるかが勝負処です。大いに期待できる発言を聞いて、和歌山県が力を発揮する時期は今であり「議員も民間も和歌山県のために力を発揮してくれ」と伝えてくれているように感じています。

和歌山県の偉人の功績を教育に活かすための講演会や企画は、和歌山県が持っている価値と歴史を浮かび上がらせていると確信していますから、これまでの活動を継続して和歌山県政のお役に立ちたいと考えています。

龍馬と宗光

僕の事務所を訪れてくれた方が話してくれました。

「片桐さんの事務所には坂本龍馬の銅像が置かれていますね。私は坂本龍馬のファンですが、和歌山県で坂本龍馬のファンは珍しいですね。土佐と紀州は『いろは丸事件』で政敵ですからね。でも紀州には陸奥宗光がいます。歴史ファンでなければ、龍馬と宗光が海援隊にいたことを知っている人はそれほど多くないと思います。
ところで私は陸奥宗光の龍馬の評価が大好きで何度も読み返しています。和歌山県で龍馬の全国大会が開催されるなら、是非とも和歌山県を訪れたいと思います。和歌山県の取り組みに期待しています」と話してくれました。

こんな歴史談義を交わせることを嬉しく思います。

陸奥宗光伯の龍馬の評価は次のようなものです。

「坂本は近世史上の一大傑物にして、その融通変化の才に富める、その識見、議論の高き、その他人を遊説、感得するの能に富める、同時の人、能く彼の右に出るものあらざりき」と評価しています。