昨日の選挙結果を受けて、応援してもらった会社や皆さんのところに挨拶に伺いました。
皆さんとも「おめでとうございます」「良かったね」などの言葉と共に、笑顔で迎えてくれたことに感謝しています。
選挙戦は常に心身ともに苦しいものです。心は振り子のように動いて安定しませんし、体は疲れが蓄積されていきます。議員としての心と体が試されていると思います。
選挙戦には常に物語が生まれます。その物語に込められた想いを把握して、議会で取り上げることが当選を果たした議員の役割です。当選することが目的ではなくて、その後に待ち構えている県政の一助を担うために議員を誕生させているのです。覚悟と能力、人とのつながりなどが求められることになります。
人にとって心の平常を常に保つことは難しいことです。心は安定したものではなくて、瞬時に揺れ動きます。穏やかで気分が良い状態であっても、瞬時で気分が悪くなることがあります。多くの場合、人の言葉によって心は揺り動かされるのです。
たった一言で心が乱れ不安定になります。たった一言で心は安定を取り戻します。だから人にかける言葉には気をつけなければならないのです。
本日、話を交わした元組合役員の方がいます。組合の総会では役員への信任投票があります。何百人の代議員がいるため、投票用紙に「×」印がかかれることもあるのです。
立候補した役員さんが開票結果を見ると「×」印が付されているときがあります。この元役員の方は「一人でも私に対して『×』印があるとショックを受けます」と話してくれました。自分に「×」がついていると「非常にショックであり、気分が悪くなります」と話してくれました。
多くの人は、自分の名前に「×」印が付けられている場面に遭遇すると、自己が否定されたように感じるので気分が落ち込みます。例えば信任が99人だったとして、一人が不信任である「×」を記すと、その一人の「×」印が心の負担になってしまうのです。
代議員100人のうち99人が信任されたとして、残り一人が「×」印を付したとすれば、役員候補者は気持ちが沈むのです。気持ちが沈むと体も重くなってきます。気分が沈むと笑顔と言葉が消えてしまいます。
この方は「僕が役員に立候補したとき『×』印の投票券があったのです。『実に気分が悪いなぁ』と思ったのです。昨日の片桐さんが事務所に到着したときの表情は、あのときの僕と全く同じ表情でした」と話してくれました。人は自分の人格を否定されると、誰でも落ち込みます。そこから抜け出すことは簡単なことではなく、相当な時間を要するのです。
心を保つ、そして心を平穏にすることは、とても難しいことなのです。プロの選手になると、心を高めることや一定に保つことはできると思いますが、多くの人の場合、そうではありません。
常に心を穏やかに、そして心を安定させることを目指していますが、遥か遠い道のりだと感じています。