和歌山文化協会茶道部主催の「なぎさ茶会」のお手伝いに行ってきました。昨年までのチャリティ茶会を発展的解消して今年から「なぎさ茶会」とし開催したものです。これは担当の先生が茶会を主宰し茶道部団体でお手伝いをするスタイルに変更したものです。
開始直後より多くのお客さんが来てくれて賑やかな茶会となりました。皆さんと話をしたところ「春を待ちわびる」思いと「コロナ禍からの脱却の喜び」の思いがあるように感じました。三年間に及ぶ長い冬を耐えてきたことから、春の到来を待ちわびるように人の流れがありました。
春のお茶会が春の訪れを告げるように思ってくれたら嬉しいことです。主宰してくれた大西先生と正客との間で交わされる会話も弾んでいました。
午後2時からダイワロイネットホテル和歌山で「片桐あきひろ君を叱咤激励する会」を開催しました。主宰してくれた正木先生、来賓として参加してくれた尾花和歌山市長、全日本男子柔道監督の鈴木桂治さんを始めとする皆さん、お手伝いいただいたスタッフの皆さん、そして参加してくれた皆さんに心から感謝しています。皆さんのお陰で素晴らしい会になったこと、改めてお礼申し上げます。皆さんからの温かい叱咤激励に深く感謝しています。
僕からの挨拶の趣旨は次の通りです。
皆さん、こんにちは。日曜日の午後の時間にも関わらず多くの皆さんにおこしいただいたことに感謝しています。ありがとうございます。
来賓としてお越しいただいた尾花市長、門先生、鈴木桂治監督からの応援のお言葉にも深く感謝いたします。ありがとうございます。
まず和歌山市の置かれた現状を説明するので現状は厳しいことを認識していただき、その後は現状を打開するためにすべき政策について説明します。市長も同じ価値を共有していると思いますので、よろしくお願いいたします。
まずJR和歌山駅の東西を結ぶ通路の歩行者の人数です。人通りが少ないと言われていますが一日あたりおおよそ2,000人から6,000人ぐらいです。県庁所在地のターミナル駅としては非常に少ない歩行者数になっています。和歌山駅周辺でさえ歩いている人が少ないと言われていますが、実際に歩行者は少ない状況です。繰り返しますが、県庁所在地の市でこれほど歩行者が少ない市はありません。
県外からの人からは「東北や北陸、四国でさえ和歌山県よりも賑わっています」と言われるほどです。実際東北や北陸よりも和歌山県の方が人口は少なく、活気が乏しいと感じています。例を挙げると失礼に当たりますが、厳しさを感じてもらうために敢えて県名を上げますが「全国で和歌山県と徳島県は活気がない」と言われています。これが和歌山県、そして和歌山市の現状なのです。
しかし世界的には日本の地位は高いと思っている人は多いので、世界と比較すれば和歌山県は大丈夫だと思っている人もいるからもしれません。2020年のOECDの統計では日本の平均年間所得は世界第何位だと思いますか。一位はアメリカですが、それなら日本は二番か三番だと思うかもしれません。とんでもありません。日本は主要先進国中第22位にまで地位が落ちているのです。ここには台湾が入っていませんから、まだ下に下がると思いますし、韓国やスウェーデンにも年間所得で下回っています。日本の方が上だと思っていますが、もう世界をリードする先進国とは言えなくなっています。
参考までにコロナ禍前は中国人による「爆買い」を見て「日本の製品は良いから中国から買いに来ている」と思っている人がいると思いますが、それは間違いです。中国の所得は日本より高いので、安い日本製品を買いに来ていたのです。1980年代に日本人がアメリカに買い物に行っていた感覚です。
日本製品が良いから爆買いをしていたのではなくて日本製品の品質が良いけれど安いから買いに来ていたのです。中国製品の品質が向上していることから今後「爆買い」は起こらないと思います。これが日本の実力であり、日本の中でも和歌山県の所得は低いので経済も活力も弱いのです。
では現状を認識したうえでどうするかを考えなければなりません。この現状を招いてしまったのは、4期16年間も県議会議員を務めさせてもらっている僕にも責任があります。僕も現状を変えられなかった責任があります。
だから令和5年から再生への道をスタートさせたいのです。県議会でいると県の予算で県を活性化できると思っていました。この認識が間違いでした。和歌山県の年間予算は約6,600億円です。それに対して県民所得は3兆円、県全体貯蓄は約7兆円の規模があります。つまり6,600億円の県予算だけで、公共投資、公共事業だけで和歌山県経済を活性化できることはないのです。公共投資だけで和歌山県を再生することは出来ないということです。県予算だけで何とかなる。何ともならないことに気づくべきなのです。今もそのことだけを訴えている議員がいますが、ではどうして経済を再生できるのでしょうかとなります。
和歌山県で必要なことは民間投資を呼び込むことです。しかも大型の民間投資である必要があります。それは世界的企業、例えばハイテク産業を誘致して和歌山市に立地してもらうことです。大型の投資を呼び込むこと以外に和歌山県経済再生の道はありません。ここで断言しておきますから、世界的企業を誘致することこそ政策として取り組むべきことです。ここに和歌山県と和歌山市の公共投資をオンさせること、これ以外に経済を再生させて活性化するための政策はありません。
企業誘致をすることこそ和歌山県に必要な取り組みで、世界的企業を誘致できる、しているのは僕以外にいません。だから僕に和歌山県再生を託して欲しいのです。
多くの候補者は言っています。「福祉をやります。教育レベルを高めます。経済を活性化します」。どこに具体策があるのでしょうか。県が今やっていることを訴えているだけですから、そこには具体策はありません、それだけで福祉も教育も活性化もできることは絶対にありません。あればとっくにできている筈ですし、出来る方法を教えてもらいたいぐらいです。
民間投資を呼び込んで使えるお金を増やすことをしなければ、福祉も教育レベルも高めることはできません。資金があって政策ですから、資金を作らないで政策を論じることはできません。
僕も4期16年、県議会議員をさせていただいて情報、人脈、つながりができたので、ようやく民間投資を呼び込む力を得たいと思います。これまでの16年間、和歌山県低迷を止められなかった責任は僕にもあると考えていますから、令和5年に和歌山県再生をスタートさせるために皆さんのお力と思いを片桐あきひろに託して欲しいのです。
できることを示すために一つだけ実績を紹介します。今から15年前、当時JAXAの上野精一さんと串本町に立っていました。「ここにロケット発射場をつくりたい」と話していたのです。当時、和歌山県内でロケットの計画も構想もなく周囲の人から笑われました。「できるはずはない」と馬鹿にされました。
そこからスタートしたのです。「宇宙にもっとも近い和歌山県」をスローガンにして宇宙に関する講演会を開催し、宇宙教育に取り組むことにしたのです。JAXAと連携して「宇宙教育」を実践できるように「スペースティーチャ―ズ和歌山」を結成しました。筑波にある宇宙センターで教育訓練をしてもらうことにして和歌山県内の先生方を派遣しました。
そこで宇宙飛行士と同じような訓練を行い「宇宙教育」を実践できる人材を養成したのです。その結果JAXAの名称を冠した「JAXAスペースティーチャ―ズ和歌山」が誕生したのです。当時、僕も筑波に行って研修に参加しました。
宇宙に関する講演会と共に県内の公立高校では宇宙教育を開始して「宇宙に最も近い和歌山県」を浸透させていく方法を取ったのです。土壌を築いてロケット発射場まで漕ぎつけたとき、上野さんは舌癌でお亡くなりになりました。
串本町で上野さんと夢見たロケット発射場は完成するまでの期間は15年間です。皆さんがロケットの話題を聞くようになったのは3年か4年ぐらい前からだと思います。大きなプロジェクトが突然出来上がることはありません。誰かが夢を描いて人知れず動いていたのです。実現すると「私がやりました」と言う人が多いのですが、「では経緯を説明してください」と問われると答えられない人が多いのです。それは自分でやってなかったからです。
僕は謙虚ですから当時、叱られました。「片桐さん、上野さんとあなたがやってきたことを県議会の場で発表してください。そうしなければあなたがやったことは埋もれてしまいますよ。私達は片桐さんがやっていたことは分かっていますが、誰も知らないので一般質問で取り上げて『和歌山県に宇宙がやってきた』のは自分だと言ってください」と言われたのです。3年前の12月県議会で「宇宙」だけを一般質問で取り上げました。
実績があるから今回も企業誘致を実現させたいと考えています。和歌山県再生のために取り組める議員は他にいません。是非とも皆さんからの応援をよろしくお願いいたします。
最後になります。和歌山県を再生するために具体的な政策を示せるのは僕だけです。皆さんの力をお借りして政策実現のため活躍の場を与えてもらいたいと思います。
本日はたくさんの皆さんにお集まりいただいたことに感謝して、また一緒に世界に誇れる和歌山県を築いていくことを願ってお礼とさせていただきます。本日はありがとうございます。頑張ります。
僕の挨拶は以上です。力を与えてもらっている皆さんに感謝しています。