本日も一般質問で4人の議員が登壇して、知事を始めとする関係部長と議論を繰り広げました。思うことは知事の答弁が分かり易く明確で前向きなことです。答弁を聞いていると、県民の笑顔のために県政を進めようという意思が伝わってきます。全ての提言に対して課題を課題として考えて前向きに対応する姿勢があります。そして課題を解決するための施策に対する恒久的な予算措置についても考えているので、この一年で実現できなかったとしても、知事在任中には実現できると思えます。
元気に前向きな答弁をする岸本知事なので、一般質問三日目にして新知事のカラーが出ているように感じます。できない理由を答弁するのではなくて、やれるような理由付けを考えてくれるような答弁が多いのです。
また知事答弁の中で憲法解釈として「私は憲法第13条、幸福追求権が最も大事だと思っています」と発言がありました。憲法第13条「幸福追求権」とは懐かしい響きです。言うまでもなく最も大事な条文であり、私達国民の権利です。
憲法第13条は「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」です。
この条文の何が大事なのかと言うと、基本的人権は予め決められたものではなく、時代が進むに連れて新たな人権が生まれてくる可能性があるので、その将来の人権を誕生させるための条文だからです。肖像権や環境権、そしてプライバシー権などが人権として認められたのは憲法第13条があるからです。
新しい人権を生みだすことが出来る「ドラえもんのポケット」のような条文が憲法第13条なのです。知事の答弁から懐かしい「幸福追求権」の講義を思い出しました。
一般質問終了後、県議会同期の中拓哉議員と懇談しました。中議員は今季で引退を決めているので、今週月曜日の一般質問が最後の登壇となりました。聞いている僕も感慨深い感情が湧き出てきました。何事にも勉強熱心で正義感がある方です。そして「一体いつ読んでいるのだろう」と思うほど丁寧に深く議案書を精読しています。
その勉強の成果が一般質問に表れているので、聞いていてとても勉強になるのです。僕も同僚議員と同じように県議会で中議員の質疑を44回も聞かせてもらっています。議場で積み上げてきた歴史は消えることなく、いつまでも中議員の名前と公式発言は消えることはありません。
同時代に県議会議員として活動させてもらったことは栄誉なことであり「負けないように」と思って僕も一般質問の原稿作成と登壇を続けてきました。春が近づくに連れて、当たり前の会話が交わせなくなる日が近づいてきます。やはり春は寂しい季節だと思います。
幹事さんが会場や参加者を集めてくれて、今回は「福祉」をテーマに県政報告会を行いました。福祉の仕事に携われる皆さんが中心に集まってくれたので、座談会形式で進行しました。会場のデサフィナードのステージを取り囲むように座っていただき、話しやすい雰囲気でマイクを回して皆さんから意見要望を聞かせてもらいました。
これらの意見要望に答えた後に、事例や意見を述べさせていただきました。皆さんからの意見要望は、福祉だけではなくまちづくりやスポーツ振興、音楽が人やまちを元気にすること、職場の人間関係、障がい者の外出支援、心の支えとなるパートナーの必要性などのテーマが出されました。
- 不安が常にあるのでメンタルヘルスが重要だと思っています。議員さんは問題解決能力に優れているので、不安に思っている皆さんの相談に乗って欲しい。
- 職場の人間関係に不安があります。対人関係の相談に乗ってくれる人が近くにいて欲しいと思います。どこに相談すれば良いか分からないのです。
- 地域貢献をしたいと思っていますが、地域貢献をするためには頼られる存在でなければなりません。頼られる人になるのは難しいので、地域貢献できる人になりたいです。
- 高齢時代も笑顔で生きて行けるように「笑の会」を結成して活動しています。
- 障がい者のデイサービスの他、医療的ケア児の介護や放課後デイサービスを行っています。障がい者福祉について相談に乗って欲しいと思います。
- 保育士をしながらプロの和太鼓奏者として活動を行い、併せて母校で和太鼓の指導をしています。呼吸困難の障がい者の外出支援をしていますが大変です。現場を見て欲しいと思います。
- 社会で不安に思っている人が多いので多くの人は心の支えが要ります。心に寄り添ってくれるパートナーを必要としている人が多いので、パートナーを見つけられるようなしくみが必要だと思います。
- 音楽は人と人の心を通じ合わせてくれると思います。音楽が溢れる和歌山市にして欲しいと思います。
以上のような意見要望いただきました。皆さんからの意見要望に答えながら、また新たな意見を聞かせてもらいました。良い会合となったので、幹事さんにはご苦労ですが定期的に開催して欲しいと思います。