デジタル技術の活用について会議を行いました。まず驚いたことは「数年前に組んだプログラムは、例えるなら古墳のようなものです。それだけデジタル技術は進化しています。ほぼ一か月ごとに技術は進歩しているので、都度更新していかないと状態を保つことができません。数年前のプログラムを一気に更新するには時間を要するので、新たにプログラムを作成する方が既存のものを修正するよりも早いのです」という話です。
一流のプログラマーの指摘は的確で勉強になることばかりでした。デジタル技術のことを知らないでいると時代遅れであり古いプログラムを使っていると効率が悪くなります。それを使っていると危険も潜んでいることが分かります。
東京で仕事をしている技術者の言葉として「やりたいことのイメージを伝えてくれたら、全てのことをプログラムで組めるので実現できます」と確信をもって話してくれました。技術と実績に裏付けされた誇りを感じる言葉です。
ところがコロナ禍の時代になり「東京は感染症で危険になり、ここで仕事をする理由はなくなりました。事務所の家賃も物価も高いですから、地方で仕事をする方が住居費も生活費も安いので良いと思ったのです。デジタルの仕事は、東京にいても地方にいても全く同じなので技術と人脈さえあれば問題はありません」。
こんな話を聞かせてくれました。話を聞くと東京と地方とでは、技術レベルに差があることからデジタルデバイドは存在していることが分かります。導入するシステムの差が企業の業績の差になっているようにも思います。地方でもデジタル技術を高めていくには人材が必要です。結局、人材がいることが地方都市発展の条件なのです。
和歌山県でもデジタル化を進めていますが、技術者の話を聞くとデジタル技術を導入しようとしていることも周回遅れだと思います。自分がイメージしたことを実現することができるのが都会のデジタルで、地方都市では技術者が近くにいないことが多いので必然的に外注に頼る部分が多く、イメージと合致しないことや追加作業が伴うと費用も嵩むことから導入が遅れているように思います。
東京や大阪本社の県内企業でデジタル化が進んでいるのは、本社でシステム開発をしているので当然ですが、地方都市において自社でシステム開発ができる会社は限られていますから、デジタル技術の進歩の速さを知ると、東京と地方での格差は広がるばかりだと思いました。
会議の中で「これは使うには制約があるので、プログラムを組むことはできないですよね」と質問したところ「できますよ」と簡単に返事がありました。技術とレベルと発想によってできる領域が増えていくのです。
現代の日本社会ではデジタル化を進めようとしています。中国やアメリカと比較して遅れていると指摘されていますが、それは日本に一流の技術者が少ないからだと思います。教育の大切さと地方での技術者養成の必要性を感じました。
御坊市内の職場と新宮市内の職場、合計三か所を訪問して、県政報告をおこないました。日時の調整と参加者を集めてくれた皆さんに心から感謝しています。コロナ禍以前は毎年、一度は実施していた両市での県政報告は数年ぶりの実施になりました。最近の県議会での議論や地球環境問題とエネルギー問題について、串本町でのロケット発射について、そして高速道路の串本町までの延伸時期について説明を行いました。
和歌山県全体の動きを伝えることで県政への理解を高めてもらったと思います。また参加してくれた方が声をかけてくれたことは嬉しい出来事です。今後も引き続いて実施していきたいので皆さんの応援をお願いしました。