令和4年12月県議会定例会の議案や進め方に関して協議を行う、議会運営委員会が開催されました。委員の一人として出席して議案の説明を受けました。燃料費や電気料金の高騰に対応するため中小企業に向けた経済対策を補正予算案として織り込んでいます。
「盛心塾和歌山」は和歌山県で開催されている勉強会です。稲盛和夫さんの経営と人生哲学を自主的に学んでいる会です。このメンバーから「稲盛和夫さんがお亡くなりになったので、県民の皆さんに稲盛さんの哲学を伝えたいので著書を寄贈したい」との依頼を受けていたので、寄贈の時期、方法など協議を行ってきました。そして寄贈図書の選定を行い、図書が揃ったことから、本日、県立図書館に寄贈を行いました。今回の寄贈式では、館長、副館長を始めとする皆さんに寄贈を受けていただきました。
「盛心塾和歌山」のメンバーから
私達は稲盛和夫さんの経営哲学、人生哲学を学んできたのですが、故人のために何ができるかを考えました。故人が最も喜ぶのは、その人が書いて残してくれた書物や親しい人との会話などの記録を残すことだと聞きました。
私達の会では稲盛和夫さんに関わる思い出の文集を発行していますが、稲盛さんは多く著書を残しているので、できれば県民の皆さんに読んでもらいたいと思い図書を寄贈させていただくことを考えました。広く県民の皆さんが稲盛和夫さんの図書を読んでくれたら私達も嬉しいことですし、故人も喜んでくれると思います。
私が病気を患い落ち込んでいるときに出会ったのが稲盛和夫さんの著書でした。こんな生き方があるのかと思い元気になったのです。本を読むことで生き方が変わることもあるんだなぁと思っているので、この寄贈が県民の皆さんのお役に立つことを願っています。
と寄贈式の挨拶で語ってくれました。
人のご縁とは不思議なもので、最適なタイミングで出会う人には出会えます。本との出会いも同じだと思います。但し、大切な出会いのために準備しておくべきことがあります。それは「この人に会って良かった」「出向いてよかった」「また会いたい」と思ってもらうことです。そのためには知識や教養を磨いておくことが必要です。「また会いたい」と思ってもらうには、人格を磨き知識を高めておく必要があるのです。それを怠っていると「会っても意味がない」となるので、ご縁は長続きしません。良いご縁はお互いが日頃から磨き合い高め合っていることで築かれます。
今回の寄贈がそんなご縁につながることを願っています。
稲盛和夫さんの著書は経営のノウハウ本ではなく、人生哲学であり社会で生きることの心構えなどを伝えてくれています。難しいことを簡単な言葉で教えてくれているので、高校生から大人まで幅広く読んでもらいたい本です。
そして森信三氏の言葉を引用して「故人に尽くす一つの途」は、故人が記したものや話した言葉を記録として残すことだと説明してくれました。言葉を本や記録として残すことは故人に尽くす方法であり、身近な人がやっておきたいことです。
県立図書館への寄贈がこの一つの道であり、稲盛和夫さんと共に「盛心塾和歌山」のメンバーの気持ちが感じられる取り組みでした。
今回の県民の皆さんに読んでもらいたいと願っての著書の寄贈を、心から感謝しています。県立図書館として、稲盛和夫特別コーナーを設けて、県民の皆さんに読んでもらいたいとしています。この企画展を楽しみに待っています。
また同図書館では外交史料展「外交史料と近代日本のあゆみ」と題した「幕末維新期和歌山の外交関係」企画展が開催中でした。明治政府の最大の目標が不平等条約改正にあり、条約改正を目指した動きを紹介しました。最初の対等条約が「日墨修好通商条約」ですが、その解説も行っていました。
このような企画展が開催されていることを嬉しく思いますし、稲盛和夫企画展も開催されることを期待しています。