ヘルプマークを普及することを県議会本会議の一般質問で取り上げたのは平成30年6月でした。市町を含めて広報を強化してくれていることもあり、当時より普及していると思います。これは、外見では分からないけれど配慮して欲しい健康上の理由がある人が申請しているので、周囲の人には配慮をお願いしたいと思います。
しかしこんなことがありました。先日、ヘルプマークをつけている人と懇親会を行ったのです。この方は外見からは全く分からないのですが、国指定の難病のため右足が痺れて長い距離を歩くことが困難なのです。
移動しようとお店を出たところタイミングよく空車のタクシーが来たので手を挙げたところ、そのタクシーは急加速して私達の前を猛スピードで通り過ぎたのです。止まってくれるどころか危険を感じるスピードで身体の前を通り過ぎたのです。
一瞬、何が起きたのか分からない出来事でした。三人とも「空車のランプがついていたよね」と話したので、間違いなく空車だと思いますが、止まってくれなかったのです。サービス業であるタクシーがお客さんの前をスピードを上げて走り去ったことに大層驚きました。
三人で感じたことは「あのタクシーは、きっと次のお店に行くための近距離の乗車だと思ったので止まらなかった」ということです。運転席から見ると、三人で飲食した男性だったので近距離だと思ったのでしょう。しかしヘルプマークを所持して歩行困難な方がいたのです。
近距離の乗車拒否に関して「まるで昭和だね」と話して歩きましたが、何とも気分が良くないタクシーの行動でした。タクシーはサービス業ですから、お客さんが乗車の意思を示した場合、空車であれば止まるべきです。短距離のお客さんを乗せたくない気持ちは分かりますが、そこはサービス業ですから親切に対応して欲しいものです。一人の運転手の行動によって、私達の中ではこのタクシー会社のイメージが落ちました。そしてヘルプマークの普及と意識してもらう運動がもっと必要だと感じた次第です。
日本を代表する医師が田中紘一先生です。ご縁をいただき、よいおつきあいをさせてもらっています。その先生から岩波新書「生体肝移植」をいただきました。先生のことが書かれている新書で、しかも著者は僕もファンであるノンフィクション作家の後藤正治氏だったので「早く読みたい」と思って読み始めています。
読み始めて若い頃の田中先生のことを知り「今、田中先生と話してみたい」と思い電話をかけました。田中先生は温厚で話しやすく決して威張りません。新書に書かれている通りの方なのです。
先生は「後藤正治さんはこの本を書くために4年間を費やしているのですよ」と話してくれました。一つのテーマを描くためには関係者の取材を重ねているのです。長い時間を費やして一冊の本が完成する。そこには膨大な量の情報の中から取材時間の核となるものだけを取り出して文字として詰め込めています。ノンフィクションですから作者が得た情報の塊のようなものです。読者はそれを受け取れるのですから、時間の短縮と知識を同時に得られることになりますから、とても有り難いものです。
この新書を読み始めて田中先生の本当の凄さを知り「先生に会えたことは人生の宝物です」と電話で伝えました。この良きご縁は人生の宝物だと思います。
- 和歌山市の経済動向について会議を行いました。参加メンバーは建設業、不動産業の方々です。会社は二極化しているので、仕事のパートナーは注意深く見極める必要があると言うことです。
- 和歌山市中心部の事務所事情について話を聞かせてもらいました。一等地の駐車場が不足しているようです。
- 噂話を流布されたことの法律相談を受けました。最近は特に身勝手な噂話が多すぎるように思います。人に責任を押し付ける人が多いように感じます。
- 宇宙関連産業のアジアの動向と県の対応について会議を行いました。世界レベルに対応できなければ和歌山県に産業は生まれません。