全国都市会館で開催された「近畿自動車道紀勢線建設促進協議会促進大会」に出席しました。この大会は紀伊半島一周高速道路の早期実現を求めるため都内で開催しているもので、三重県知事、和歌山県知事、三重県議会議員、和歌山県議会議員が出席した大会決議を行ったものです。僕は「和歌山県議会高速自動車国道紀南延長促進議員連盟」の副会長として出席することになりました。
わが国の高速道路の建設の趣旨は「日本全国の均衡な国土発展」にあることを説明してくれました。つまり首都圏や京阪神など、都市機能を有した特定の地域だけが高速道路の建設と恩恵を受けるような国土発展を目指すのではなく、どの地域であっても高速道路の恩恵を受けられる国土発展を、わが国は目指しているのです。
しかし三重県と和歌山県の位置する紀伊半島の高速道路建設は遅れているため、県土発展の機会も遅れているのは事実です。ようやく紀伊半島一周高速道路の実現が見え始めていますが、これまでの遅れた時間を取り戻すためにも早期実現を求めています。
特に物流と観光、豊かな生活の享受は地元にとって不可欠なもので、紀伊半島の発展が遅れていることは、高速道路がないことから対等な競争機会に恵まれていなかったことも原因です。
残りの区間である「すさみ串本道路」「串本太地道路」「新宮道路」「新宮紀宝道路」「紀宝熊野道路」そして「熊野道路」の早期完成を目指した事業推進を求めたところです。
ただ最近の問題である資材価格の高騰によって建設促進に影響を受けることがないように、今回は新たに財源の創設と令和4年度補正予算と令和5年度の所要額を満額確保することを求めました。
また既存の高速道路予算だけでは早期実現に向かうことができないため、「国土強靭化5か年加速化対策」に必要な予算、財源を例年以上の規模で確保することと計画的に事業推進すること、そして「国土強靭化5か年加速化対策」後も別枠で予算の確保を行い、完成まで継続的に事業を取り組むことを求めました。これらの大会決議を行い国土交通省道路局に提言しました。
そして和歌山県側から「スペースポート紀伊」の社長から意見を述べていただきました。
現在、串本町で計画している民間ロケット発射は地元産業、観光、宇宙教育の起爆剤となるもので、ここに高速道路の早期完成は地元発展と一体となるものなので、「是非とも早期実現を求める」ことの提言をしてくれました。
紀伊半島一周高速道路は三重県と和歌山県発展と防災対策のための大きな事業であり、特に紀南地域にとっては悲願でもあります。これまで何十年にもわたって建設促進を要望してきたものであり、大会に出席して「これまで関わって皆さんの熱意に応えて欲しい」と強く思うものでした。
積み重ねてきたものには歴史と重みがあり、その延長線で活動している私達は、大会に出席することで、しっかりとその重みを感じることが出来ます。重みを感じることこそ歴史の一端を担うことであり、重みを感じて活動することで良い仕事ができると感じています。昨日、今日始まった活動ではなく、長年築いてきた活動の重みを感じられたことは私にとって大きな収穫でした。これは歴史や伝統のある全ての活動に共通するものだと思います。先人から受け継いだものの中身を理解することで、それを大切にする気持ちが生じます。
社会の多くのことは自ら出席して、参加して、その活動の重みを感じることが大事だと感じました。この件は「和歌山県議会高速自動車国道紀南延長促進議員連盟」として継続して推進していきます。