活動報告・レポート
2022年9月30日(金)
中華思想の哲学

今回の台湾台東県で発生した地震と台風第14号の被害を受けた日本の両国のことを思って、台湾の友人が中華思想哲学について思うところを伝えてくれました。

友人が言っている中華思想とは以前から台湾人が持っている哲学で、現代の日本人も共感できる内容だと思います。

  1. 先人達が築いてきた文化、歴史、伝統を守り継承すること。
  2. 常に民衆、国民の為、福祉向上を目指し人命、資産、財産を守ること。
  3. 隣国と共存を図り共に発展、異文化に対し尊敬、尊重すること。
  4. 武力で国を統治しないこと。
  5. 常に民衆の側に立って福祉向上と弱者、貧困者に目を向け幸せ達成を目的とし国、建設の手段として民衆利用しないこと。
  6. 生命の尊厳を根本理念として絶対、人間の生命を守り政治目的達成の為の犠牲者は出さないこと。
  7. 人間性社会主義を目指し庶民、民衆、国民の文化、芸術を守り育てること。
  8. 異文化国との尊重と敬意を払い共に発展すること。
  9. 中国悠久5千年の文化、歴史、知恵を守り未来に向け発展、戦争の無い世界平和を目指し人間、一人一人の命を破壊、抹消してはならない。人間生命尊厳を根本理念とした社会建設を目指して欲しい。

台湾台東市での巨大地震の発生に対しての日本からのメッセージが台湾に伝わり、日台の人達の思いが交流しています。

丁度、映画「哲人王」のDVDを観たところで、台湾の近代化は日本が深く関係していたことを知ることができた直後に発生したのが今回の地震でした。第二次大戦の頃、台湾は教育が行き届いていないことや、国土が疫病に悩まされていたのですが、日本から派遣された後藤新平と新渡戸稲造が教育とインフラ整備に着手したのです。しかも食料を確保して所得を得られるように近代農業の指導も行ったのです。台湾の近代化に日本が深く関係したのですが、その日本が台湾に施した祖国に誇りを持つ教育が台湾近代化の礎を築き、現代もその気概を持っているのです。

ずっと変わらず日本に対して敬意を持ってくれているので、東日本大震災の時の支援、コロナ禍で困っている時の支援など、親日行動を取ってくれています。

今回、台風第14号が日本列島を縦断する予想経路の報道がされたときに「巨大台風が日本を襲うので十分安全対策をしてください」と連絡をもらったのですが、その直後に台東県で震災被害が発生したのです。

地震の被害を心配したところ、メッセージが届きました。「今の台湾人と日本は、時代の親近感の歴史縁故があり大事な絆を大切にしたい。台湾地震、日本の台風まさしく難兄難弟。一心同体の時代になる」

先の大戦の時代、日台の先人達が築いてくれた絆が現代も続いていることを感じさせてくれる言葉です。日本人がなくした祖国を誇る魂を台湾の人が持っていると言われることがありますが、それは台湾の教育がしっかりとしているからです。その基礎を築いたのは「日本人ですよ」と話してくれる台湾の人もいるように、日本人は台湾にインフラ整備と教育を残してきたと思います。

それが今も尚、両国の絆となっているのです。心は言葉に表れますから、困難に直面している時の言葉は特に大切にしたいと思います。