県議会一般質問は二日目を迎えました。その中で新型コロナウイルスへの対応について議論が交わされ、ワクチンの有効性や行動制限を設けていないことから支援金は行わないことなどの回答がありました。
面白い論議だったのが「食料の県内自給率を高める」ことの質疑です。質問者が「危機に備えて県内食料自給率を高めるべき」だと迫ったのに対して、知事は「その土地の気候や土壌、地形にあった農産物を耕作しているので、それ以外の耕作を行っても農家の利益にならない。耕作できる食料を作るべきであって、それ以外のものを作るための資本投下は無駄になる。例えば小麦粉を作るのであれば利益があがるかもしれませんが、プランテーションを作るための投資額が必要になりますし、人材は、技術はどうするのといった問題があります。結局、今あるものを生産する方が利益につながるのです。無理に投資をして新規農作物を作ろうとするよりも、ないものは移入する方が県民生活が豊かになるので、自給率を高めると県内の経済効果があるということはないのです」という主旨の答弁がありました。
これは経済の基本である比較優位論からきている見解です。あれもこれもやるよりも、得意分野に特化する方が得られる利益は高くなるという法則です。仮にA国とB国が輸出入の関係にあるとします。A国は小麦粉の生産が世界一で大豆の生産が世界第二位だとします。B国は機械工作物が世界一で、小麦粉が世界第五位だとします。A国がもっとも利益を上げられるのは小麦粉の生産を続け、機械工作物を輸入することです。そしてB国は機械工作物を輸出して小麦粉を輸入する方が利益を得られるのです。B国にとっても得意分野だけれども、A国に劣位している分野は輸入する方が利益は高くなるということです。
この原則に基づいた回答なので納得性はありました。
台風第14号が発生し、ゆっくりとした速度で日本に向かっています。今日現在、九州沖ですが警戒すべき地域が大きくなってきました。関西に影響が出始めるのは18日の日曜日と19日の月曜日です。そのため「龍馬World in旭川」に影響が発生しました。9月17日の前夜祭、18日の総会、そして19日のエクスカーションへの参加は難しくなったのです。
この台風に対応するために関係者で行った協議が危機管理の勉強になりました。最も難しいのは投入資金を放棄できるかということです。投入した資金を無駄にしたくないので行くことを前提に行動を考えます。行くための方法を考えることは大事なことですか、どうしても帰ってこれないリスクを考えると、限りなくゼロに近づけない限り、どんな手段、行程を考えても危険が伴うのです。
この先の台風の進路はどう変化するか分からないので「行ってから考える」方法もあります。ただ予報通りに台風が日本列島を縦断した場合、行程通りに帰れなくなるので「危険があるのに何を考えて行動したのか」と批判を受けることになります。
考えられるリスクを洗い出してそれらを消せるのか、一部でもリスクが残るのかを協議します。大きな台風ですから、想定できるリスクを消さなければ行動に移さないことが、正解となると思います。投入した資金を無駄にしたくないと考えすぎると、危険な行動になる恐れがあるのです。経済とリスクをどう考えるか判断が難しいポイントです。
- 同級生のお店が開店2周年を迎えたので行ってきました。いつもの顔と会うことができ、県政やコロナ禍における経営などの話を交わしました。知った者同士が会って話をすると笑顔になります。そんな和みのあるお店の2周年をお祝いしました。
- 障がい者福祉事業所の皆さんとの会合に参加しました。これだけ大勢の施設の方々が集まる機会は少ないと思うほどの会合だったので、優れた親睦の場になりました。現場の話を聞くことで行政が必要とする支援のあり方が分かります。現場に即した支援策につなげたいと考えました。
- 事業再構築補助金について話し合いました。資料作成と資金事業を裏付ける資料の作成が必要です。事業に関わる人の意見を一致させて進める必要があるので話を詰めているところです。
- ガソリンスタンド開業に伴う設計変更と、別の案件として家屋解体と新築に伴う設計変更に対応しました。