令和4年9月県議会が開会しました。本日から開会日の4日間は本会議で、一般質問が交わされます。県政の課題に対する取り組み方が示される場となります。
初日の今日、「和歌山県の経済再生」についての議論が交わされ知事の考え方が示されました。
産業活動の誘致に関しては「環境条件を整えること」の基本が示されました。環境条件とは県外から企業に進出してもらうための環境を整えておくことです。
その環境条件には、交通網の整備、高速道路の延伸、電力や水道、通信などのインフラ整備などが代表例です。そこに医療機関があることや教育水準を求めることなど、生活環境を整えていることが企業進出のための条件になっています。さらに若い人達が集えるような中心市街地に商業施設や賑わいがあることも環境条件に入りつつあります。企業は従業員さんのために生活環境も、教育水準、医療の充実などの環境を強く求めているのです。
知事が答弁したように、和歌山県でもこれらの環境条件を整えてきていますが、まだ途上にあると思います。和歌山県が整えているとしても、他府県の環境条件が上回っている場合、そちらに進出することを選択する場合があるのです。
付け加えるなら、自然環境とインターネット環境の両立、温泉施設や健康増進施設なども求められていますし、行政から「何が何でも来てください。インフラの整備や工業用地の価格交渉にも応じます」など、県の熱意は進出のための大きな条件となっています。
今ではどの府県であっても環境条件に大きな差がないので、後は歓迎ムードと熱意、進出条件で判断されるのです。東北、九州、関西など地域による立地条件に大きな差はなく、後は行政の熱意と、企業側としては投資資金をどれだけ抑えられるかの交渉の余地があることです。企業誘致に関わって感じていることがあるので、その差を埋めていくことが必要だと考えています。
これまで他の地域の企業誘致の熱意に接したことがありますが、熱いものを感じたことがあります。地元の熱意は言葉もそうですが検討のスピード、条件の緩和、トップが直接会う機会を設けることなどの違いがあります。進出する側が地元の対応をどう感じるかも進出のための要因となります。
これまでのように環境条件はインフラ整備や道路整備だけではなく、ここに関わる人の熱意と投資の相談に応じてもらえることなどが必須条件だと思います。知事の発言を聞かせてもらったこと、またこれまでの経験からそう思った次第です。
また知事は「見返りモデルはやらない」ことの答弁もあり、素晴らしいことだと思いました。これは地元が「進出したいなら私達と仕事をしなければならない」など昭和時代にあったと言われているモデルのことです。官がそれを言うと官製談合となりますが、そんなことが残っている地域への企業進出は難しくなります。地域の土壌や地域に伝わる文化といった問題になりますが、やはり「来てくれることを歓迎する」姿勢を伝えるなど、人間関係に基づいた全国レベルの対応が求められるのです。
経済再生のための企業進出の議論を聞きながら思ったことを記しました。
また中小企業が原材料費などの価格上昇分を価格に転嫁できなければ、和歌山県の中小企業は環境変化に対応できない旨の発言もありました。まったくその通りです。但しそうなるとメーカーは価格を改定することにつながりますから、市場を神の手に任せるのか、国が介入するのかなど、私達は政府に委ねることになります。
他にも串本町の民間ロケットの打ち上げに伴う地域振興策や観光施策、交通や発射時の地域や国道の渋滞対策などの議論が交わされました。明日も一般質問で質疑が交わされる予定です。
宇和千夏さんの「道ライブ」に参加しました。このライブはレコ発ライブであり、還暦ライブでもありました。ご存知の方も多いと思いますが、宇和さんはエフエム和歌山のパーソナリティであり、歌手や落語家でもある才能豊かな方です。おしゃべりも楽しいので舞台でのトークを楽しみ笑いました。
ゲストもたくさん集まってくれていたのは、宇和さんの人柄と日頃のつきあいの賜物だと思います。そんなみんながお祝いしてくれた楽しいライブに参加できたことを嬉しく思います。
ラストの曲は今回のタイトルである「道」で、人生の分岐点に差し掛かったとき、どちらの道を選ぶのか迷いながら選択する心情を描いています。多くの場合、どちらを選択しても後悔することがありますし、それで良かったと思うことがあります。このように人生は選択の連続で、安堵と後悔を繰り返しているようなものです。
そして「60歳になっても未熟だと思っています」と話していたように、何歳になっても人は成長段階にあり、完成されることはないと思います。いつも高みを目指して頑張っているのが人生のように思います。
楽しいライブに参加できたことを喜んでいます。ありがとうございます。