活動報告・レポート
2022年8月27日(土)
太刀ヶ谷神社お祭り
太刀ヶ谷神社お祭り
太刀ヶ谷神社お祭り

太刀ヶ谷神社奉賛会(立谷誠一会長・元県議会議員)が主催した太刀ヶ谷神社のお祭りに参加しました。昨年から伝統あるこのお祭りに参加したいと思っていたところ立谷会長から案内をいただき、その願いが叶いました。

太刀ヶ谷神社は神武天皇の太刀を御神体としてお祀りしている神社ですが、このことは白浜町でも、和歌山県内でもあまり知られていませんでした。それは地元では「口外してはいけない」と言い伝えられてきた、地元の掟とも言える約束事があったからだと教えてもらいました。

このお祭りの由来が、神武天皇が熊野に向かうため海路を出立する日をお祭りの日と定めたものだからです。一行は白浜町から熊野に進み、この国を平定するにあたり、どんな敵が潜んでいるか分からないので、出立を敵に知られることのないように地元の人達は語らなかったのです。この由来があることから、神武天皇の足跡を悟られないように厳格なお祭りとして地元で継続されてきたのです。

太刀ヶ谷神社の興りを簡単に説明します。神武天皇はこの国を平定するために、日向の国から瀬戸内海を経由し、難波そして和歌山市雄湊を経て海路、熊野に向かいます。途中、台風に遭遇したことから白浜町の湾に避難します。地元の人々から歓迎を受け数日滞在するのですが台風の勢力は衰えません。

苛立った神武天皇が腰の太刀を「静まれ」と海に投げたところ、台風の勢いが収まったと伝えられています。嵐が静まったことから一行はこの地を出立するのですが、地元の人達はその太刀を拾い上げて御神体として太刀ヶ谷神社に祀られたというものです。

太刀ヶ谷神社お祭り 太刀ヶ谷神社お祭り

令和4年は神武天皇が大和の国を建国してから2682年となりますから、神武天皇が白浜町に立ち寄ったのは、その一年か二年前のことになります。

ですから太刀ヶ谷神社のお祭りが始まったのは、今から2683年頃のことになると推測でき、日本で最古のお祭りのひとつになると思われます。

このお祭りは地元の人だけで厳かに継続されてきました。

時が進んで平成14年1月18日。太刀ヶ谷神社のお祭りを白浜町教育委員会が「無形民俗文化財」に指定しています。白浜町教育委員会が調査した結果、このお祭りを指定したことで、太刀ヶ谷神社のお祭りが地元以外に知られるようになりました。

そして「無形民俗文化財」に指定したことで歴史的背景のお墨付きが得られたことになり、この背景があるから広く話をすることが可能になったのです。

太刀ヶ谷神社お祭り 太刀ヶ谷神社お祭り

お祭りは太刀ヶ谷会館で神事を行った後、お供えを伴って出発し、太刀ヶ谷神社に行進します。神社でお供えと祝詞、そして玉串奉奠を執り行います。その後、参加者は元宮まで行進して同じ神事を行います。

参加して理解できたことは、派手さはなく実に厳かでエネルギーを内で灯らせるような感覚があったことです。つまり参加者全員が外に向けて氣を発するものではなくて、内に秘めた氣を各自が神社に届けるようなお祭りなのです。このようなお祭りは極めて珍しいと思います。

また神事には「おしとぎさん」と呼ばれるお供えがあります。これは新米を2時間ほどこねて団子のような形に仕上げるものですが、宮中行事以外では珍しいお供えだということです。またお祭りに供える新米を作る田と担当者を前年に決めておき、その田で収穫したお米をお供えしています。

このように地元で伝わっていて他では珍しいやり方でお祭りを開催していることが、古来よりお祭りとして実施されてきたことの証明になります。

お祭りを終えた後に食事をいただきましたが、お供えした「おしとぎさん」をお味噌汁の具材として使っていました。これはまさに直会の本質で、伝統の味をいただくことができました。

太刀ヶ谷神社お祭り 太刀ヶ谷神社お祭り

参考までに直会とは「神様にお供えしたものをいただくことで、神様の不思議な力を身体に取り入れること」の意味があります。

令和4年8月27日。2683年継続している太刀ヶ谷神社のお祭りに参加できた記念すべき日となりました。地元の皆さんが温かく迎え入れてくれたお陰で、素晴らしい経験をさせてもらったことに感謝しています。このお祭りを後の世に引き継いでいくことが、白浜町の重要な役割だと思いました。

メダカアライアンス
メダカアライアンス メダカアライアンス

上富田町でメダカを孵化させて、飼育と販売を行っているのがメダカアライアンスです。

役場の近くに幟が立っているので直ぐに分かる店舗です。地元を始め愛好者の間で評判になっているので立ち寄りました。評判通り約100種類のメダカの水槽があり、他府県からのお客さんもたくさん訪れていました。

メダカの種類が多いことに驚きました。メダカが希少になっていることを知っていましたが、その美しさや個性にも驚きました。子どもの頃に川で見て捕まえたメダカとは全く違います。芸術品のような美しさと個性があり、仮に買うとしたら迷うような感じです。

絶滅種とも言われているメダカが、ここでは大切に育てられていることを嬉しく思いました。案内と説明をしてもらったことに感謝しています。