活動報告・レポート
2022年7月19日(火)
エネルギーと環境問題
エネルギーと環境問題
エネルギーと環境問題

地球環境保全の問題や資源の高騰、そしてエネルギー不足にある中、将来の社会を支えることが可能な大型電源が洋上風力発電です。温室効果ガスの排出量の削減はわが国の国際公約であり、先進国の一員として国際公約を達成することが責務であり国際社会からの信頼となります。世界共通の課題解決に向けたわが国の公約ですから、先進国、一流の国でいるためには公約達成は当然のことです。

つまり温室効果ガス削減の目標達成は絶対条件であり「できなかった」はあり得ない答えなのです。そのために必要な大型の再生可能エネルギーの導入、現時点で考えられる電源は水素か洋上風力になりますが、これらの導入は必須であり国策となるものです。

主力電源となり得る再生可能エネルギーの導入は国策であり、この時代においては避けて通れない道であり、地域にとっては地域振興や経済対策として悪くない案件でもあるので、立地可能な地方自治体は果敢に取り組む姿勢を見せるべきです。

地方自治体として実現可能な立地条件があるにも関わらず、担当箇所が導入に向けての姿勢すら見せないとすれば、国策を知らないか、国の国際公約だから関係がないと考えているのか、それとも現在と将来に影響のあるエネルギー問題を軽く考えているのかと疑問に感じることになります。

陸上風力発電やメガソーラー、そして石油や石炭を燃料とする火力発電、将来はここに天然ガスも含まれるかもしれませんが、これらのエネルギーを否定したうえで、洋上風力も消極的であれば、一体、何に電源を求めたら良いのか分かりません。現在の生活も経済活動もエネルギーが不足すれば成り立ちませんし、将来の不安を残さないためにもエネルギー供給基盤を確立しておくべきです。

残念なことに地方自治体では、日本全体や将来の姿を鳥瞰した議論が難しい環境にあることは否めません。国であれば経済産業省は再生可能エネルギーを推進する施策を打ち出していますが、環境省は地球環境への対応と地域環境の保全の両立を考えている官庁なので、わが国がより良い方向に進むよう協議を行っています。国では国際公約達成という目標に向かって、最適な解を見つけようとしているのです。

ところが地方自治体は首長が全ての部門の権限を持っていますから、再生可能エネルギーを推進すべき部門と環境保全を図る部門の権限者は共に知事ということになります。

つまり各省庁の大臣が自らの部門ですべきことを判断する体制とは異なり、知事が全ての部門の責任者であるため、知事が「やらない」と考えを示すと、推進すべき部門でさえ「やらない」ことを前提として仕事を進めることになるのです。もちろん予算や政策を推進するためには県議会の議決が必要となりますが、国の行政機関との違いは知事に全ての権限が集中していることにあります。

知事が庁内で「やらない」と考えを示してしまうと、例えそれがわが国の国際公約であったとしても「やらない」力が働いてしまうのです。経済産業省として洋上風力発電を推進する姿勢であっても、地方自治体では知事の考えを斟酌して「やらない」方向に向かうので、国策であっても国際公約であっても「わが県は関係ない」となるのです。

しかし一度、知事が「私は推進する」と考えを示したなら、組織として進める方向で検討に入りますから「恐るべしは知事の考えと権限」ということになります。

政策を転換するためには、知事を説得するか知事の交代を待つかの選択になります。地方自治体の改革は、国より簡単なようで意外と硬直化していることを感じます。社会は休むことなく動いていますから、安定のためには改革が必要なのです。改革なくして成長はなく、成長なくして安定はありません。

社会全体が進歩していなければ現状で安定しますが、そんな時代は文明社会より以前の話です。時代の最先端にいる現代ですから、地方自治体であっても地球環境問題とエネルギー問題に挑戦すべきです。和歌山県にはその力があると確信しています。

その他
  • 向陽高校有事学習会案内のために向陽高校を訪ねました。開催月日は夏休み期間中の令和4年8月8日となりました。和歌山市内の高校生の参加を期待しています。

  • 万葉薪能今年も和歌の浦において万葉薪能の開催が決定しました。秋のひと時を能と狂言でお楽しみいただきたいと思います。回を重ねて、今では和歌山市の秋の風物詩となっています。

  • 今年8月に開催予定の中学校PTAとの懇談会を前にして、紀の川中学校と明和中学校の両校長から現在の課題と要望を聞かせていただきました。この要望を基にして来月の懇談会に参加する予定です。
  • もう7回目の感染拡大でまたも厳しい経営環境に陥っている飲食店を訪問しています。県の支援金や県の融資制度などの説明を行い、今夏を乗り越えていく支援のお手伝いをしています。
  • 会議のため、日頃からお世話になっている社長宅を訪問しました。今発生している案件の現状確認を行いながら対応策を協議しました。動かなければ解決に向かわないので早速、役割分担して行動を開始することにしました。