活動報告・レポート
2022年7月14日(木)
あがらの和歌山の取り組み
あがらの和歌山の取り組み
あがらの和歌山の取り組み

和歌山県を拠点として交流活動を続けている「あがらの和歌山」の考えている企画は「凄い」の一言です。和歌山県を知るため、探るための企画と冊子を発刊し続けて、現在17冊を数えています。令和5年にも18冊目の和歌山県の本の発刊を予定しており、和歌山市の主に昭和の歴史を調査しています。

懇談して思ったことは、昭和時代の街並みや出来事でさえ記録や写真が少ないということです。まちの記録は少ないので、地元の人に話を聞くことで大まかな当時の状況を把握できます。記録がない場合は、口述に頼る以外にないことが改めて分かりました。昭和の和歌山市内の歴史でさえ口述に頼ることになりますから、歴史を再現することの難しさを感じる話でした。

しかも昭和30年代〜50年代の街並みを撮影した写真は少なく、誰でも街の光景をカメラで撮影することが少ない時代だったことが分かります。今から30年前、40年前でさえ街並みの写真が少ないのです。現代はスマホが当たり前の時代になっていることから、普段は実感できない恩恵を感じることができます。

そんな昭和の和歌山市の光景を記録にしようと「あがらの和歌山」のメンバーが立ち上がっています。「和歌山市の歴史を記録しようと考えて行動していますが、これがなかなか大変で・・」と話を切り出してくれました。しかし「和歌山市の記録は思っている以上に少ないので紹介してもらって当時の関係者や地元の人に話を聞いていますが、この記録を誰かが残さないことには多くのことが消えてしまいます」と話してくれました。

全くその通りです。関係者や当時を知る人の口述を残しておかない限り、永遠に記憶は消え去ります。記録がなければ口述により記録することが一番です。口述は信頼性に欠けるという人もいますが、そんなことはありません。記録や写真がない時代に起きたことを推測するには、莫大な調査費の支出が可能な歴史的な遺産を別にして口述以外に方法はありません。昭和の和歌山市の歴史に関して、予算をつけて本格的に調査する機関や人は、現時点では存在していないと思います。こつこつと調べていく以外に記録として残す方法はないのです。

そんなやっかいで時間を要する調査を地道にしてくれているのが「あがらの和歌山」の皆さんです。これを「凄い」と言わずして他の表現方法はありません。この年齢になると、結果を出す人は地味な取り組みを実行している人であることを知っています。一人で一気に結果を出せる人はまずいないと思います。チームメンバーと地味な取り組みをコツコツと実行し続けることが結果を出すために必要な行為なのです。

話を聞いていて懐かしい場所、お店、人物名が出てきました。あの頃は当たり前の光景が令和の時代になって消え去っています。消え去るばかりか普段の記憶からも消えているのです。

訪問してくれた方々と懇談していると、思い出すことは滅多にない昭和の記憶が蘇ってきました。脳の中で記憶はきちんと仕分けをされて、保存されていることが分かります。懐かしい光景やおつきあいのあった人達の記憶が蘇って心地よい気持ちになる共に、あの昭和の時代に懸命に生きた人達の足跡が、記録にも何も残っていないことを残念に思いました。

「これは記録として残さなければならない」そんな気持ちで、お世話になった人の生きた証となる原稿を書かせていただきます。

昭和の和歌山市の記録本がどのような姿で世に表れるのかを「あがらの和歌山」の発刊本のファンの一人として、今から楽しみにしています。大変な作業が伴うと思いますが「あがらの和歌山」の皆さんには「頑張って」と伝えたいと思います。

その他
  • 今夏の節電の説明をきかせてもらいました。かつては電力の安定供給のために必要な予備率は8%でしたが、現在は3%に変更されています。果たしてこの予備率で夏を乗り切れるのでしょうか。火力発電所のひとつに不具合があれば、この予備率は飛んでしまうレベルなのです。
  • 「飲食・宿泊・サービス業等支援金(第X期)の申請書を希望の方に配布しました。現地を訪ねると会話と表情から厳しい経営をしている様子が分かります。
  • 大阪城ホールで開催予定の「ディズニー・オン・アイス」に関する協議を行いました。この夏休み企画で子ども達が喜んでくれることを楽しみにしています。