地域開発の仕事をされている方々と会議を行いました。「和歌山県と和歌山市は『和歌山IR』以降大きな動きがないようですが令和5年度に向けて動きはありますか」という質問がありました。
令和4年5月以降、特に県内外から多数の問い合わせをいただいているのが「和歌山県の将来を感じさせる事業、民間の進出や投資案件はありますか」です。現在進行中の案件もあれば、これからの案件でもあるので詳細は控えていますが、言えることは「和歌山県の将来に希望の持てる政策」「期待できる事業と投資」「国内外に誇れる計画」「期待の持てる人物の登場」などを打ち出すことです。
相手の人からは「各方面から聞いている限り、和歌山市で大型の事業や計画がないように思います。将来に希望が持てる市でなければ人も資金も集まらないと思います。他の府県では民間事業や投資を受け入れるために動いていますよ」と話してくれました。
恐らくこの言葉は「投資を受け入れない和歌山県」の印象が県外で一人歩きしているのではないでしょうか。環境問題とエネルギー問題への対応、情報化への対応、新産業の誘致など和歌山県としてやれることはありますが、「県の姿勢からあまり進んでいない印象があります」という感想を聞かせてもらいました。
他の地方都市でも同じような状況だとは思いますが、他と同じだから「良い」のは違います。他よりも進むことが「良い」状況ですから、「企業誘致や民間投資の受け入れに積極的な和歌山県」を印象付けるための動きをしているところです。
ただ喫緊の課題は、これは和歌山県だけではありませんが、電力供給が不足していることと電力価格が上昇していることです。情報社会では豊富で安価な電力を確保することは絶対条件です。これがないと「進出したくても検討できない」事態に陥っています。データを取り扱う事業は大量の電力を消費するため「電力価格を抑えること」が絶対条件なのです。
日本国としてこの課題をクリアしなければ国外からハイテク企業、情報産業、新産業は進出してくれません。彼らにとって「日本は治安と経済が安定している国ですが、電力コストが合わなければ日本以外で電力の安い国を選びます」と言われているほど、電力コストはハイテク企業進出のための重要な条件になっています。
企業活動の現状を知っている業界からは「節電ポイントは的外れで、電力不足の問題に正面から対応しなければ、日本の経済力、技術力はさらに低下することになります」という見解がありました。難しい問題ですが正面から向き合わなければ解決できないものがあります。電力不足やエネルギー問題は国策であり大きな課題の一つなので、和歌山県で担えるところは担いたいと考えています。
向陽高校を訪問して図書室で生徒会三役の皆さんと懇談する機会をいただきました。PTAの久枝会長と一緒に懇談に参加して、卒業生が在校生のためにやりたいことの説明を行った後、生徒で意見をまとめてくれました。その意見をまとめて発表してくれた後に懇談の時間を取ってもらいました。
生徒会のメンバーは責任感があり、説明した趣旨を理解して的確な意見を伝えてくれました。
1.取り上げて欲しいテーマ
- 卒業生に尋ねたいことを質問するので回答して欲しい。
- 成功談ではなく失敗談を聞かせて欲しい。
- 卒業後はどんな進路、どんな会社に勤務しているのかなど、岐路に立ったときに選択した決め手を伝えて欲しい。
- 海草中学校から向陽高校に変わったときの歴史を知りたい。
- 向陽高校で数年前に文化科学科が廃止になっていますがその経過も知りたい。つまり向陽高校の歴史を知りたい。
2.編集方針は次の通りです
- テーマは絞って文字数を少なくするなど読みやすいようにすること。
- 絵や写真をレイアウトすることで読む気にさせること。
- タイトルをおいしいものにしてコラム的な内容にまとめること。
- タイトルの仮題は「This is 向陽」となっていますが、卒業生からのメッセージであり、先輩からの声であることが大事なので「This is 向陽OB」などに変更してはどうだろうか。
以上のような意見を出してくれました。グループに分かれて検討した結果を発表してくれた内容です。高校生らしくストレートで気持ちの良い意見です。
この生徒会との約1時間の懇談は直ぐに過ぎてしまいました。PTA会長と「凄く楽しい時間でしたね。こちらも気持ちが良くなりました」「生徒会のメンバーはしっかりしていますね。彼らとの意見交換はとても楽しかったので、2回目以降も続けたいですね」などの話を交わしました。
僕からは「卒業生からのメッセージを届けるので受け取って欲しい。みんなが役に立つと思ってくれたら卒業生の勝ち。たいしたことがないと思われたら在校生の勝ちです。みんなの意見を聞いたので、生徒会のみんなに負けないような企画にします。紙媒体にして配布するので読んでください」と伝えました。
夏休みの間にパンフレットを作成して二学期に生徒に配布したいと考えています。今の段階から既に、媒体作成と生徒に配布することを楽しみにしています。
【追伸】
生徒会が作成している会報があるようです。広報担当の副会長から「今日の懇談会のことを掲載しても良いですか」と話があったので参加した二人は「もちろん」と答えました。
少しでも親しみを感じてくれたなら、やりがいがあり嬉しいことです。立派な後輩たちを誇りに思います。