活動報告・レポート
2022年7月1日(金)
高野山案内
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東京から某大学の理事長に、和歌山県にお越しいただきました。同大学の教授もご一緒いただき高野山を案内しました。訪問したのは清浄心院寺院です。ここでは寺院の案内を行った後、精進料理をいただき、その後、高野山に居住している梅原先生からお茶のふるまいをしていただきました。

この寺院を案内してもらうと驚くことばかりでした。秀吉が花見をしたと伝えられている桜があり、室町時代や安土桃山時代の絵画があり、江戸時代に作られた建造物がありました。また夏目漱石や陸奥宗光伯、岩崎弥太郎の位牌などもあり、わが国の歴史の跡を感じさせてくれました。

故郷の偉人、陸奥宗光伯に関しては「元々は伊達家であり紀州で生まれ育ったこともあり私達の寺院に位牌があります。尤も陸奥宗光伯の位牌は他の寺院にもあります。陸奥宗光外務大臣は故郷の誇りです」と説明してくれました。

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また豊臣秀吉に関しても「秀吉公に所縁のあるものがあります。一つは秀吉公が花見をしたと伝えられている桜です。秀吉公が高野山に立ち寄っていますが、ここにも立ち寄っていたことが分かっています。ここには秀吉公が朝鮮出兵のときに持ち帰った書も飾っています。秀吉公が持ち帰った書ですから作者は韓国の人ですが、秀吉公が没した後は石田三成が所持し、その後は徳川家康が保持していました。家康は石田三成を討った功績のある人にこの書を褒美として渡したのです。歴史が進みこの書の所有者がこの寺院に寄贈してくれたのです」と書の説明をしてくれました。当たり前に秀吉公や陸奥宗光伯のエピソードが出てくることに歴史の重みを感じました。

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室町時代の掛け軸の意味も説明してくれました。「どんなに偉い人でも過ちを犯します。過ちがあったことを言うことは簡単なことではありませんが、掛け軸に書かれているこの偉人は、過ちがあったことを伝えている様子を書いています」と説明してくれました。この掛け軸の教訓は「どんな人でも過ちを犯すものなので、過ちを認めて関係する人に話すことが大事なことです」ということです。室町時代から人間の特性は同じであり、間違いを気にすることなく認めて謝ればそれでよしとする意味の掛け軸になっています。幸運なことに、この掛け軸のある部屋で精進料理をいただく栄誉を授かりました。

食事の後に高野山を拠点に活躍している茶人の梅原先生のお茶をいだきました。茶器も素晴らしいものがありましたし、今日の抹茶は「毎日、弘法大師様にお出ししているお茶と同じもの」を点ててくれたのです。この部屋で弘法大師様と同じお茶を点てていただき堪能するという最大級のおもてなしを受けました。

高野山案内

梅原先生は「ようこそ高野山にお越しくださいました。理事長、そしてレジェンドの先生にお越しいただいたことを嬉しく思い、最大のおもてなしを用意いたしました」と挨拶をしてくれました。心から歓迎を受けていることを感じながらお茶を一服いただきました。

この部屋は風が通り、クーラーのいらないような清々しい気持ちで一服いただくことができました。

続いて護摩行を体験させていただきました。神聖なお堂に入り、30分間の護摩行を体験いたしました。夏の暑い時期に火を焚いて護摩行をするのは、大日如来さまの背後にあるのは炎であり、この炎は智慧の炎という意味です。この炎は煩悩や苦難を焼き尽くして知恵を授けてくれるものなので、護摩行の炎は知恵を授けてくれる意味があります。暑い夏でも護摩行をするのは炎を見て、そして熱さを体感して、大日如来様から知恵を授かるためなのです。

高野山案内 高野山案内

今回、全員で護摩行を体験して大日如来様から新たな知恵を授かりました。熱い空間と時間でしたが、護摩行を終えた後は気持ちが軽く涼しく感じました。護摩行を担当してくれた僧侶は「炎に苦悩や悩みごとを下ろして焼くことで心身が軽くなってくれたら、私の護摩行が効いたということです」と話してくれました。

この30分は心身を大日如来様に預けたもので、その護摩行という方法の貴重な体験をすることができました。

その後、奥の院を案内して高野山参拝を終えました。今回の高野山訪問で和歌山県のファンになってくれたら幸いです。

懇親会

僕が初めて和歌山市議会議員に出馬したときからの支援者の皆さんが集まり、懇親会を行いました。あれから20年近くが経っていますが、「今でも昨日のように鮮明に覚えています。あのときのような体験は決してできることではありません」と、苦労が喜びに変わっていることを話してくれました。

今でもそう思ってくれていることを嬉しく思いますし、いつも支えてくれている思いと行動に心から感謝しています。そして先輩から後輩へと思いを託してくれました。同じ思いは簡単に託せるものではありませんが、意気に感じてくれたなら受け取ってくれたと思っています。組織の文化や伝統は先輩から後輩へ、経験した人からこれから経験する人へと引き継がれていきます。大切な時間を共有いただいた皆さんに心から感謝しています。