活動報告・レポート
2022年6月29日(水)
企業誘致の課題
企業誘致の課題

和歌山県の最大の課題の一つは、新産業誘致とその投資を呼び込むことです。新産業誘致のためには、進出に必要なまとまった土地、インフラの整備、土地価格と共に和歌山県が誘致に熱意を持っていることが絶対条件です。地元が歓迎していなければ企業誘致は叶いません。

「何としても来て欲しい」と和歌山県として言動で示すこと。それが誘致のための最低条件となります。進出を阻害する要因は「地元が反対している」「へんな条件をつけてくる」「和歌山県の支援が少ない」などのことを聞きますから、地元行政の熱意と受け止めて対応する行動が求められています。

地元が反対することは進出する側からは「歓迎されていない」と思います。「そうではない」と言ったところで反対の声が多ければそれが現実なのです。進出側は「和歌山県の発展に寄与することが進出の目的のひとつです。和歌山県が発展することで私達の会社も潤うのです。地元が発展しなければ私達が進出する意味がありませんから、地元に受け入れてもらうことが必要です。但し、私達は企業としてのあるべき姿を変えてまで進出することはありません。地元の皆さんと共に発展して末永く共生できることが条件と考えているので、地元の発展なくして進出はありません」と話してくれました。

企業に進出してもらうためには地元が歓迎することが条件です。ハード面ではまとまった土地とインフラが整っていることが絶対です。これまでは電力供給は当たり前なので強く言われたことはありませんでしたが、最近は「必要な電力はありますか。設備形成にどれぐらいの期間がかかりますか」「電力料金を教えてください」の質問は必ず出てきます。

昨年あたりから「日本の電力料金は高すぎる。これでは進出はできない」と言われるようになっています。特にデータセンターは大量の電力を必要としますから、単価が高ければ採算が合わないので「日本は進出に適していない」と言われるようになっています。

事例として中国から日本に移転したい意向を持つデータ関係の企業があります。元々中国は、電力コストは安かったのですが最近は値上がりし始めています。中国では電力料金の優位性がなくなっているので「それなら安全で電力供給が安定して不安のない日本に移転する」ことを検討している企業があります。

ところが日本の電力料金は値上がりしている中国よりも高いのです。「これだけ高ければ日本への進出を見合わせることになります」と言われ始めています。「まさか電力料金で」と思っています。令和4年に入ってからは特に電力コストが高くなっているので「日本で操業する意味が乏しくなっている」と評価されています。

和歌山県にとっては厳しい状況で、せめて「和歌山県には安定して安価な電力がある」と言いたいのですが、現状は県内の発電だけで賄えていない状況です。

和歌山県の長い海岸線がありますし海岸に面した工業用地もあるので、水素製造や洋上風力発電の適地性があります。新産業を誘致するためにはインフラ、電力が必要であることを意識しなければなりません。それは発電設備と共に送電設備も意識することです。和歌山県は後者の設備が弱いのです。

和歌山市にはハイテク産業、白浜町には国際空港とビジネスジェットの駐機場があり、紀南は世界遺産の観光地、そして紀中にはビジネスと観光を結ぶ拠点としてのサテライトと宿泊施設があることが理想です。現在、描いている構想の実現に向けて関係者と協議と行動をしているところです。そのためにも企業誘致の課題を解消したいと考えています。

その他
  • 企業を立ち上げる計画をしている方の意見を聞かせてもらいました。来月に起業するための準備を行っています。
  • 画家の方と絵画寄贈のための協議を行いました。
  • 道路管理課に対して市道に関する要望を行いました。また私道の問題についても協議を行いました。
  • 和歌山県政の課題についてマスコミの取材対応をしました。