活動報告・レポート
2022年6月26日(日)
グラディエーター018
グラディエーター018

総合格闘技の「グラディエーター018」を観戦しました。主催者から案内をいただき、数年ぶりに会場に行ってきました。今回の開催が回を重ねて18回目になっているのは、ファンの拡大や多くの方の理解が深まっているからだと思います。

この総合格闘技を和歌山県内で開催するとき、県教育委員会に開催趣旨を説明したことを思い出しました。

「総合格闘技はスポーツを通じて青少年の健全育成を図るために開催しています。子ども達が身体を鍛えることは、心身ともに健康が宿ることや、鍛えることで自信を持つことができるなど、格闘技の持つ強さと優しさを身につけることにつながるのです。格闘技はルールに基づいて試合をするスポーツです。球技が得意な子どももいれば陸上が好きな子どももいます。そして格闘技が好きな子どももいるのです。試合会場には若い人や子ども達もお客さんとして来ていますから、すそ野の広がりがあると感じています」

スポーツは特にそうですが、練習の成果を発揮できる場所、つまり試合を開催していることが必要です。練習の成果を発揮できなければ目指すべきものがないので練習に身が入りません。

「グラディエーター」の主催者は「格闘技を習っている若い選手たちに練習の成果を発揮する場所を提供するとともに、子ども達の目指す場所、練習の励みにつなげるために開催しているのです。大会がなければ競技人口は増えませんし、社会で格闘技は理解されないままになると思います。そんな思いを伝えて和歌山市内で開催にこぎつけたこともありました。その時の大会プログラムに寄稿していますし、同趣旨のことをリングから挨拶で伝えたこともあります。総合格闘技はルールに基づいて試合をするものなので、選手はルールを理解して練習に励んでいるのです。当然、スポーツ選手ですから試合の相手を敬い、勝っても負けても試合後には相手に敬意を示しています。また選手の中にはリングに上がるときに礼をする人もいますし、目を閉じて精神集中する人もいます。スポーツをするリングは神聖な場所であり、試合を通じて日頃の練習の成果を確認し、自己を高めることを感じているのだと思います」。

そんな主催者と選手の思いを感じながら全14試合を観戦いたしました。この日のために苦しい練習を積み重ねてきたことを感じますし、勝つために厳しい練習に耐えてきた選手の姿は感動でした。試合を目標にするからには勝ちたいと思いますし、もし負けたとしても次の試合に勝つためにまた練習に励むのです。そんな選手たちの日々の光景が浮かんでくるので、どちらの選手にも「勝って欲しい」と思って応援していました。

グラディエーター018

そんな中、主催者の計らいで3つの試合で勝者にトロフィーを授与するためリングに上がらせてもらいました。勝者に対して「おめでとうございます」と言葉を添えて勝利を称えました。「グラディエーター」は1ラウンド5分で、2ラウンド制となっています。フルに戦っても10分ですが、10分戦うにはこの何十倍も練習時間が必要ですし、勝つためには相手よりも長くて濃い練習時間が必要となります。勝者は毎日の練習と生活の中で自分との戦いにも勝利した選手たちだと思います。

試合の勝ち負けよりも、その背景にあるものを感じるなら青少年の健全育成につながります。その背景にあるものとは、勝利のために練習に耐える気構えであり、強くなって自分を変える、そして周囲を変えるという気概、そして戦った相手を称えられる精神をつくることなどです。

人として必要なものが日常に詰め込まれていますから、他のスポーツと同じスポーツ競技だと思います。

総合格闘技を受け入れる環境がある市には奥深さがあり、そこに宿っている指導者や主催者の精神を理解していると思います。地方自治体には表面ではなく奥行の深さを持って欲しいと願っています。

本日の試合の案内をしていただき、スポーツを通じて健全で強い社会を築くことを目指している主催者の皆さんの精神に触れることができたことに感謝しています。ありがとうございます。