活動報告・レポート
2022年5月20日(金)
新産業創造
新産業創造
新産業創造

新産業としての経済振興と雇用確保のため、また地球温暖化対策として洋上風力発電の提案を行いました。和歌山県がこれまで進めてきた「和歌山IR」の計画がなくなったことは大型の投資案件がなくなったことを意味しています。これまでの活動において、和歌山県に投資を呼び込むことの難しさを実感していますから、将来の和歌山県発展に向けた投資案件を引っ張る必要があります。

その提案のひとつとして洋上風力発電の導入があります。導入規模にもよりますが、大型だと約3,000億円の投資案件となります。「和歌山IR」には及びませんが、和歌山県への約3,000億円の投資案件はありません。

しかも建設費でこれだけの金額なので、運転開始以降の地元雇用、メンテナンスや観光振興などの経済効果も期待できます。但し公海の使用場所を絞ることや地元同意などの課題がありますが、秋田県や千葉県、長崎県でできていることが和歌山県でできない理由はありません。県と地元、事業者の連携を図れば実現可能な産業となります。

しかも関西で適地性のある県は少なく、最初に立地すれば関西地域の洋上風力発電のメンテナンス場所として港湾の活用も期待できるのです。この部分での経済効果と雇用は大きいので、関西で最初に立地することがとても大事だと考えます。

さて洋上風力発電を立地するためには経済産業省と国土交通省への手続きがあります。都道府県から所管官庁に対して、促進区域の候補地、地元利害関係者との調整などの状況の情報を提供する必要があります。令和4年の場合、令和4年2月4日から受付を開始し、4月28日が最終締切日となっていました。今年の情報提供は締め切られていますが、今からだと令和5年に向けて始動すべき時期に入っています。

「和歌山IR」の断念やエネオス和歌山製油所の精油機能停止による将来の経済への影響がある中、地域経済振興として洋上風力発電の導入は県政として目指すべき産業だと考えます。和歌山県では3年間の期間と予算をかけて海域の調査を行ってきました。推進しない消極的姿勢であれば、調査も予算化もしなかったはずです。調査を終えた後に積極的な動きがないことが県政としての問題だと考えます。

参考までに県の試算によるとエネオス和歌山製油所の精油機能停止により製造品出荷額4,000億円がなくなると仮定した場合の影響は次の通りです。

・間接的影響を含めた和歌山県全体で4,240億円の影響があります。

・県全体の付加価値額は760億円の減少で、約3兆5千億円ある県内総生産を2パーセント押し下げる効果があります。

・県全体で2,100人の雇用喪失となります。

これらの失われる経済効果を押し上げることは現状の延長線上にはなく、時代に呼応した新産業を創り出す必要があります。そうしない限り県内経済を回復させることはあり得ません。これ以外で投資と経済効果を生み出す案件があれば聞かせてもらいたいほどですから、実現に向けて動くことを提案します。

ところで今日の毎日新聞の和歌山版に掲載された記事があります。「IR否決後のその後を読む」から一部を抜粋します。

「反対票を投じた議員諸氏から、このたび否決したIR計画よりも魅力的かつ現実的な『県浮上計画』を対案として分かりやすい形で提示していただきたい」という意見です。

「県浮上計画」のひとつとして洋上風力発電があることを提案しておきます。

その他
  • 開発許可申請の条件として地元同意の必要性について協議を行いました。
  • 桐蔭中学校・高校、向陽中学校・高校を訪問して「有事」の学習会の案内を行いました。大災害発生時や他国との関係における有事について学ぶことで、非常時に備える力を養うことを目的としています。
  • 和歌山県にとって重要な施策である企業誘致に関する協議を行いました。
  • まん延防止等重点措置の協力金に関する要望があったので対応しています。飲食事業者の窮状を理解していますから、本措置終了後の対応を行っています。
  • 河川敷におけるグラウンド使用に関する要望を行っています。法律や行政指導があるので簡単ではありませんが、スポーツをする環境の整備の必要性を考えて対応しています。
  • 「ディズニー・オン・アイス」の参加者募集を締め切ったので応募用紙を回収しました。多数の応募に感謝しています。