活動報告・レポート
2022年5月18日(水)
依然として続くコロナ禍の影響
依然として続くコロナ禍の影響

コロナ感染者の数からみると収まる気配がなく、依然として観光や懇親に影響を及ぼしています。例えば和歌山市内のホテル宿泊者数は「回復していない」と伝えてくれました。稼働率はコロナ禍以前の60パーセントから70パーセントなので利益が薄くなっているようです。しかも「上期は勿論のこと、下期の売り上げの見通しも立てられない」状況にあると聞きました。つまり事業計画を修正する予測ができないので、月末の支払い計画が立てられないのです。支払いのための準備金を不足させることはできませんが、余力がなくなっているので可能な限り支払いの繰り延べを検討している状況だそうです。

ホテルは客室単価が決まっているので宿泊者数を増やすことが経営手腕となりますが、現在は感染症という外部要因が支配しているので、経営者としてできることは「極めて限られています」ということです。利益率改善のために宿泊価格を上げようとしても「誰でもインターネットで宿泊費を比較できるので、価格を上げてしまうと宿泊者はさらに減少するので上げられないのです」となります。

ですから「ホテル事業は人が動いてくれないとどうしようもない。顕著な例は5月15日に開催された和歌祭400年祭です。この日は予約で満室になりました。行政として伝統的な祭りや大型イベントを企画して欲しいと思います。経営者として行政に頼ることはしたくありませんが、この環境では自助でお客さんを呼び込んで元に回復させることは困難だと思います。これまでも和歌山市の観光施策に協力することで共に発展してきたと思っています。ホテル経営が厳しい今こそ行政が助けて欲しいと思うのです。ホテルが倒れてしまうとコロナ禍が収まっても和歌山市の観光や人の交流は回復しないですよ。2年間もお客さんが減少している中ですが経費を切り詰めて懸命に耐えています。そんな厳しい経営をしていることを理解して支援して欲しいと思います。和歌山市は観光も大事な産業だと思いますから、本気で事業者の支援をして欲しいと思っています」と所感を話してくれました。

事業者の皆さんが厳しい経営環境にあることは実感していますが、経営の実態に踏み込んで説明してくれたことで、地元資本の事業者が単独で乗り越えることの困難さが突き刺さりました。国に対しては地方都市の実態を調査してもらって減免措置の延長や税金の支払い猶予も考えて欲しい課題だと痛感しました。これまで健全経営してきた事業者が事業継続できる支援策を早急に検討すべきです。依然として人が動かない、お客さんが来ない状況があることを前提として支援策の検討が必要です。

その他
  • 企業誘致に関する会議を行いました。継続中の案件は生き物なので状況が変化していきます。今週はその変化に対応しているところです。
  • コロナ禍における経営環境について事業者と意見交換を行ったこと。サービス業の事業者は令和2年度からコロナ禍の影響を受けていて回復の気配はありません。事業継続のための支援が必要だと感じています。
  • 今後の研修会計画に関して協議を行いました。コロナ禍のため実現するためのハードルがありますが調整しています。
  • 先週から和歌山県の私立学校の報道についての問い合わせを多数いただいています。「これまでの和歌山県の学校への指導や監査はどうなっているのか。以前から実態を把握していたと思いますが、初動が遅かったのではないですか」などの厳しい指摘が多数届いています。学校は生徒が主役ですから、所管課は生徒を護るための指導が必要です。