臨時会では「IR対策特別委員会」が開催されました。今回もクレアベスト代表のマリオ・ホー氏と梶参考人に出席をしてもらっての開催となりました。不明瞭とされる資金計画や資金の拠出を裏付ける書類の確認などを行うことになりました。
委員会ではクレディ・スイスから提出されている「ハイリー・コンフィデント・レター」の写しを確認することができました。これによると主幹事行には必要な事業資金を超えるLOIが提出されていることが分かりました。また中核株主が3社で変わらず、少数株主が20社であることも確認できました。このように不透明とされてきた資金計画案が示されたところです。
ただ国が最も信頼性が高いとしている法的拘束力のある「コミットメントレター」ではなく依然として「ハイリー・コンフィデント・レター」であることの指摘がありました。当局からは「国の審査基準に達している」と答弁がありますが、国の審査に諮らないことには適切かどうか分からないところが残りました。
特別委員会での審査を終え採決では「賛成5人、反対10人」で「議案第75号 特定複合観光施設区域の整備に関する計画の認定申請について」は否決されました。特別委員会としては議案否決の結果を明日の本会議で委員長から報告して、本会議で議案の採決を行うことになりました。
また「IR区域整備計画に係る文書の調査に関する決議」が可決されました。調査権限は「IR特別委員会に対し『IR区域整備計画に係る文書の調査に関する決議』の調査を付託し、地方自治法第100条1項及び同法第98条第1項の権限を委任する」ことになります。この決議に関しては明日の議会運営委員会で提案されることになります。
以上の採決を行って本特別委員会を閉会しました。明日は午前10時から本会議が開会され議案の採決を行う予定です。
本日も企業誘致に関する会議を行いました。関係者がWEB会議を活用して懸命に協議と資料作成を行っています。どんな案件でも同じことが言えますが、関係者以外、途中経過は分からないので、どんなメンバーがどんな議論を交わし、キーパーソンと会い資料を作成するなどの作業を行っていることが見えません。そのため簡単に物事が進んでいるように思うのですが大間違いです。表面化するまでには多くの時間と労力、人との関りがあるのです。
事業の成否は誰が事業者なのか、そして事業計画と資金計画が見えているかが判断基準になります。今回の和歌山IR事業の試算で改めて分かったことですが、資金計画と資金を証明するペーパーが求められます。資金の裏付けがなければ事業計画は立てられませんから、まずは資金の調達が重要になります。これは全ての事業に共通している絶対条件ですから、ここを固めて話が進むことになります。
自分達はきちんと資金計画を整えていたとしても、評価する人に分かるように資料や証明するものを添付しなければ「了解」してくれません。社会には事業を評価する人がいるので、その人を納得させ本気にさせなければ物事は進まないのです。
ただ物事は焦っても策を講じてもダメなので、やるべきことをやって、どっしりと構えて進むべきです。しっかりと準備を整えて自然体でゆったりと構えることが、物事を成すために必要なことだと思っています。準備段階ではチームメンバーで熱い議論を交わしても良いのですが、いざプレゼンテーションのときには団結して説明し、質疑に応答すべきです。現在、そんな毎日を過ごしています。