活動報告・レポート
2022年3月25日(金)
島根県視察2
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島根県視察の二日目は日本遺産「火山からの贈り物」の地点である「珪化木」と「立神岩」を訪ねました。二酸化ケイ素は木を石に変化させることがあるそうですが、実際にそれを見ると驚きます。木なのに石に変化しているので不思議な感じがします。これは今から約1500年前の火山活動で樹木はなぎ倒されてしまい、この地中に埋もれた樹木に熱水に含まれる二酸化ケイ素が染み込んで石になってしまったのです。

今から約1500年前の樹木を見ることができる貴重な海岸で、これはやはり日本遺産の価値があると感じました。同じく「立神岩」も約1500年前の地層がむき出しになった岩で、貴重な岩石群を形成しています。

島根県視察2 島根県視察2

島根県視察の総括をします。島根県といえば最初に出雲大社が浮かびますが、世界遺産の大田市の石見銀山と歴史の跡が見えるまち、雲南市吉田町の鉄の歴史が残るまち、そして日本遺産の火山が生み出した海岸など歴史の跡がありました。神話と歴史が残り、語り継ぐことができる県が島根県なのです。

その中でも大田市大森町には古い町並みと家屋が維持されていて、時代を遡ったような気持ちになります。郵便局や地元の銀行、医院までもが古い街並みに沿った建物で店舗を構えています。むしろ沿った建物というよりも、古い建物の外観はそのままで内部をリフォームして営業しているのが正しい表現だと思います。

島根県視察2

驚いたのがコカ・コーラの自動販売機です。街角に設置されているのですが木の枠で囲われていて、木製の自動販売機のように見えるのです。古い町並みの景観に見事に溶け込んでいて全く違和感がありません。大田市が景観維持のために事業者にも求めていることだと思いますが、メーカーが行政の要望に応え対応している共生関係は凄いと思いました。

島根県視察2

歩くことが楽しい街がそこにありました。今も人が住んでいますが、行政の要望に応えて古い建物を維持することは容易ではないと思います。しかし見事な共生関係を築き歴史的な街並みを維持しています。古いものが残っている、それは歴史を感じられることであり、人を呼び込む価値になっているのです。

島根県の世界遺産や日本遺産、そして古い街並みを護る歴史を大事にする取り組みには素晴らしいと感じました。

城下町

「他府県を訪ねたとき、必ず私はお城に行きます。お城はその府県や市の中心地にあるから。まちの姿勢や活力の有無を感じることが出来ますし、観光への力の入れ具合も分かるからです。その観点から和歌山城を見る度に寂しくなっています。『人がいない』『賑わいがない』『食事場所がない』『お土産店が並んでいない』など、寂しいところを挙げたらきりがないぐらいです。和歌山市の施策で和歌山城前をおかげ横丁や賑わい創出の広場にすると聞いていたのですが、販売店が数軒できただけです。

インバウンド観光客が来ているときは賑わいがありましたが、コロナ禍の今は全くです。

外国人観光客が来なくても、ある程度の賑わいを創り出す工夫が必要だと思います。それは城下町の取り組みを学ぶと和歌山市にも展開できるはずです。せっかく和歌山城を中心に反映した市なのに、その観光資源を生かしていないのはもったいないことです。城下町って歴史は今から作ることができないものであり、せっかく徳川御三家の歴史があるのだから、城下町、和歌山市を訴える方法があるはずです。例えば土曜日や日曜日でも、お城内ではほとんどイベントは開催されていません。他の府県のお城では休日には市民が主催してコンサートや食べ物のイベントなどが開催されています。和歌山市でももっと市民にお城を活用してもらうように呼び掛けてみることも方法です」と意見を伝えてくれました。

感染症が蔓延してから和歌山城の駐車場から観光バスの姿が消え、人の姿もなくなりました。恐らくどのお城の人の入りも同じだと思いますが、それにしても徳川御三家にしては寂しい光景だと思います。

「是非とも和歌山市を、和歌山城を生かした観光都市にして活力を持たせてください」と依頼がありました。