コロナ禍のため「来てくれて大丈夫です」と話してくれている皆さんのところに議会報告書を持って回りました。そして感染対策に気を配りながら懇談させてもらいました。
その中で、インフレ傾向にあることと対策に関しての懇談を行いました。懇談の内容は次の通りです。
ロシアから欧州への天然ガスの供給が止まると原油高につながるので、明らかにインフレに向かうことになります。欧米から経済政策を加えられてもロシアは何とも感じないですよ。ロシアの天然ガスは中国で需要がありますから、既に両者で話し合いは出来ていると思います。
ロシアの天然ガスを止められて経済面で痛手を受けるのは欧州と日本です。天然ガスと原油が不足するので、産油国に増産を依頼することになりますが、ロシアからの天然ガス供給がストップしているので、結果として価格は上昇することになります。アメリカは資源国なので心配はしていないと思いますが、欧州と日本は困ることになります。
1バレル100ドルを超えてくるとエネルギーを輸入している国のエネルギーコストは上がりますし、その結果、物価は上昇することになります。既に冬になってから電気料金は上がっているので、家計の負担とともに物価上昇で生活は圧迫されることになります。
極端な上昇カーブを想定している予想がありますが、その場合1バレル150ドルから350ドルという想定です。これは極端だと思いますが、これ以上、価格上昇するとインフレに突入します。物価が上がるけれど賃金が上がらない。円安が進展していくのでさらにエネルギーコストが上昇するため日本経済は袋小路に入ります。輸入インフレを日本で調整できる方法は残念なことに何もありません。
また金融緩和政策によって現在まで続いている円安もとても厄介ですが、それを止める方法はひとつです。日銀の金融政策で金利を上げることだけです。ところが金利を上げることによって日銀の金利負担が増え、企業の借り入れ金利も上昇するので、現在のように市場が縮小している中では設備投資が止まります。企業も設備投資を控えて内部留保を求めるため、さらに経済は厳しくなります。
わが国は円安を止めるための金融政策は取りにくい経済環境にあります。しかし円安を止めないことには天然ガスや原油価格上昇の影響をまともに受けてしまうので、やはり国内経済は厳しくなります。今は国民生活をインフレから護ることが最優先ですから、日銀は痛みをこらえて金利を上げる方向に向かうべきです。今年に入ってからの数パーセントの物価上昇、特に電気、ガスのエネルギーコストの増加で生活の厳しさを実感し始めています。これ以上、天然ガスと原油が高騰すればさらに値上げに向かいますから、所得が伸びない経済、企業環境にあるだけに、生活を維持することが厳しいと感じるようになります。
それにしても円の価値を落とすための円安誘導に、果たして意味があったのかと思います。産業構造の変化によってわが国は輸出よりも輸入が大事ですから円安は国民生活を苦しめるだけです。円高に仕向けることで輸入コストを下げられますから、日銀自身が痛みを被っても実行すべきだと思いますが、実質、日銀の独立性を奪われてしまっているので、無理なことかもしれません。
- 映画通の人と最近観た映画の話を行ったこと。話を聞くと、最近は良い映画が多いように感じます。
- 障がい者施設で働く方と懇談しました。「これまで経験していない仕事ですがやりがいがあります。慣れてきたので頑張ります」と伝えてくれました。