活動報告・レポート
2022年2月17日(木)
和歌山県政に関する懇談
和歌山県政に関する懇談

元国会議員の方から、東京から和歌山県に来てくれると連絡をもらったのでお会いして懇談の機会をいただきました。その中で「和歌山県はどうなっているのかな。エネオスの撤退のニュースも見ました」と言いながら懇談をスタートしました。

意見として

撤退が決まってから要請しても、相手は大企業であり株主もいるので経営方針の撤回はあり得ないでしょう。古いプラントなので石油精製能力が低く、採算性が悪いことから経営判断したものなのだと思います。これまでの和歌山県企業のあり方に問題があったのではないですか。私であれば地元企業を大切にする気持ちで共生の道を考えたと思います。例えば和歌山県の企業に対して「地元で精製したガソリンを使ってください」と呼びかけたと思いますし、強制力は持たせることはできませんが、地元産品を使う条例を制定して、その中に地元精製のガソリンを使うことを入れると思います。

確か静岡県焼津市にサッポロビール工場があり、地元のビールを飲むことの呼びかけをしていたと思います。

と話してくれました。

現状から考えるとできないではなく「できることを考えること」が大事なことで、地元産品を使うことの中にガソリンを入れることは良いアイデアです。

愛媛県西条市のアサヒビール工場が撤退する報道がありました。記事を読むと、地元にあるビール工場に愛着があり、地元産のアサヒビールを飲む人が多かったようです。撤退に関する西条市長のコメントには、これまでの感謝の気持ちが込められているものであり、撤退後のことを前向きに考える姿勢がありました。長い間、地域と共生してくれた企業に感謝の言葉を伝える気持ちに温かくなりました。

市場や販売力、社会環境などの変化によって企業は経営判断をしています。工場の維持が困難になった場合、撤退の判断をすることもあり得ます。市場などの環境変化がなく採算性があるなら撤退や縮小の判断はしないはずです。加えてわが国は、ここ数十年間は新自由主義を推し進めてきた結果でもあります。これまでの大きな国の経済の進め方を否定することなく、企業の撤退が現実になったときに企業の経営判断と過去の経緯を前提としてそしてこれまでの地域共生への感謝の気持ちを述べることなく意見するのは、少しおかしな感じがあります。そう思うので元国会議員の意見に賛同するものです。

この機会に地域と企業のあり方を考えて、同じことを繰り返さないように、日頃から企業とコミュニケーションを図り、企業が県に求める協力などの意見を聞いて、可能な支援を行いたいものです。

また南紀白浜空港は和歌山県の財産であることも伝えてくれました。和歌山県に空港があることは利点なので、活用する方法を考えるべきだとの意見です。和歌山県では同空港の国際線化とビジネスジェットの駐機場の計画を立てていますが、「ビジネスジェットの駐機場の設置はもっと加速すべき」との意見です。アジアの市場がひとつになろうとしているこの時がチャンスであり、観光客の誘致に加えて日本へのビジネス機会と需要を開拓できるからです。

和歌山県政に関する懇談

南紀白浜空港の利用料金は関西空港や羽田空港よりも安価に設定できますからアジアからのビジネス需要に対応可能です。和歌山県はアジアに突き出している半島なので地形的な優位性があることに気づくべきです。世界では感染症の影響もあり、ビジネスジェットの需要は増えていると聞いています。地方都市もドメスティックに留まらないで世界情勢に機敏になることが求められているのです。国内だけに視点を置いていると人口減少、市場の縮小、企業の撤退などの変化に対応できないからです。

そして世界に視点を向けるとは、インターネットに浸ることではなく、人と交流することを言います。人と交流して人から情報を得ることこそ世界とつながることです。世界とつながる人脈を築くことが、とても大事な時代になっています。

入院前

2年間にわたり隣人の常識外れの迷惑行動に悩み、苦しみ、令和3年にようやく解決した案件があります。そのときの依頼者のYさんから連絡をいただいたので訪問しました。連絡があったのは「最後に、お世話になったお礼が言いたい」ということからです。

明日県立医科大学付属病院に行くことになっているので、「会えるのは今日が最後かもしれない」ということから連絡をもらったのです。

「2年間に及ぶ隣人の迷惑行為を解決するために2年間もつきあってくれて、昨年に解決してくれたことにお礼を言いたいのです。お礼の言葉を伝えなければ入院できないので心残りになっていました。今日、会えたお顔を見てお礼の言葉を伝えられたので心置きなく入院できます」と何度も涙を拭きながら話してくれました。

病状が進行しているので、自宅に設置した介護用のベッドから起き上がることができなくなっています。「足は細って女性の腕ぐらいになっています。お腹が痩せてしまって皮が緩んでいます。情けないことです」と少し笑いながら話してくれました。

ベッドで横になっているYさんと、病気と闘いながらの隣人の迷惑行為に苦しんできた日々を振り返って話し合いました。本当に大変な日々でしたが、過ぎてしまって「あの時」を語り合えることは嬉しい時間でした。感謝の気持ちを伝えてくれたことを嬉しく思っています。明日から入院する予定ですが、今年の春を迎えられることを心から祈っています。