活動報告・レポート
2022年1月19日(水)
令和会
令和会

毎月開催している勉強会「令和会」に出席しました。今回は米中対立や憲法問題、および感染症対策などをテーマに話し合いました。米中対立構造が台湾の問題に直結しており、それが外交や防衛以外に経済問題や技術保全にも影響しています。

中国から台湾までの水深は約100メートルと浅いため、潜水艦は衛星から探知されてしまうそうです。台湾の東側からは太平洋となるので水深は深く、潜水艦が発見されることは容易ではないということです。太平洋まで防衛ラインを確保することも目的の一つとして台湾問題が言われています。勿論、わが国にとってはシーレーンを封鎖されるので安全保障が脅かされることになります。

そこに台湾はハイテク産業や宇宙産業など先端技術を有していることも、この問題に関わってきています。今更、言うまでもなく半導体大手企業のTSMCがあります。台湾は世界の半導体製造拠点ですから、この拠点が失われると自由経済に及ぼす影響は大きなものがあります。

日本としても対岸の火事ではなく台湾問題を考えて有事に備える必要があります。

一方アメリカのバイデン大統領は、令和3年11月16日、中国の習近平国家主席とオンラインによる首脳会談を開催しています。その中で台湾問題については次のような考え方を示しています。

中国を正当な国家と認める「一つの中国」政策を継続する考えを強調しながら、中国の台湾侵攻を念頭に一方的な現状変更に強く反対する意向を示しました。そして自由で開かれたインド太平洋の重要性についても言及し、アメリカがこの地域に継続的に関与し続ける決意を伝えた。但し、アメリカは中国の体制を変えようという意図はなく、米中の同盟関係を強化して中国に対抗することや衝突する考えもない。

米国政府は長年にわたる一貫した「一つの中国」政策を追求し、「台湾独立」を支持せず、台湾海峡の平和と安定を希望する。

と結論を伝えたとされています。

問題を明白にすることなく、これまでの継続性を維持することがアメリカの考え方であることを伝えたようです。

ここからアメリカが台湾を重要視しながらも問題に深く関わることはないと推測できますし、アメリカ軍をアフガニスタンから引き揚げたことから考えると、アメリカ国民の命を犠牲にしてまで現状を変える必要性はないと考えていると思われます。

わが国は日米同盟に鑑みてアメリカと歩調を合わせるものと思いますが、地政学的に考えるとアメリカと同じ条件ではありません。シーレーンの確保は絶対ですから政府の対応は難しくなります。国際問題を考えるとき、どれだけ解決を図ろうとしても解決できない問題があることを理解する必要があります。問題が複雑な場合の対応は、無理して現状を変えようとしないで時の経過を待つこと以外にないと思います。ただこの問題が緊迫した場合は時を引き延ばすことはできないと思いますから厄介です。

ジャーナリストの長谷川幸洋さんの講演で聞いた話では「アメリカがどのようなシミュレーションをしても、中国が台湾侵攻した場合に対抗しても中国に勝てない」という分析結果が出ているということでした。このアメリカのシミュレーション結果から、わが国はどう対応しようとしているのか、国に聞きたいところです。

医療的ケア児

児童支援学校の生徒の保護者から相談を受けました。生徒は現在中学3年生で、入学時は医療的ケアの対象になっていなかったのですが、病気が進行したため3年生になって「医療的ケアが必要になった」ようです。そこで学校に相談してから主治医の意見書、学校医の健診などを学校に提出、協議をしながら「学校での時間に対応して欲しい」と依頼しているところです。学校では「医療的ケア検討委員会」を開きながら対応方針を議論しているところです。

法は学校に対して医療的ケアを必要とする児童の支援体制を整えることが求められていますから、その方向性をもって検討してくれていると思います。今春から高校1年生に進学するので、この生徒の学校生活は続いていきます。安全で安心できる学校生活を過ごすためにも、児童が必要とする医療的ケアの支援体制を整えてくれることを願っています。そのために必要な応援はするつもりです。

感染症対策

多くの方から感染症対策について問い合わせをいただきました。本日、和歌山県の感染者数は269人で、過去最高の陽性患者が発生しました。感染者が増え続けていることから、日常生活や仕事、そして飲食店経営者から不安の声が聞こえています。

外食店からは「予約のお客さんからのキャンセルが相次いでいます」「お店を開けていることが不安です」「まん延防止等重点措置適用の府県からお客さんが来ているので、開けていることが不安です」などの声です。

また「清掃ボランティアを予定していますが、中止すべきでしょうか」「子どもが公立高校に通っていますが、感染症に伴う情報の伝達が遅いので対応に困っています」「運動部に所属しています。通常の大会への参加は中止で、全国大会などの出場をかけた大会に出場はできるようになっていますが、徹底していないので感染防止にならないと思います」「無料検査キットを配布しているということですが、もうどこにもないですよ。しかも問い合わせ用に設置している電話は全くつながりません」などの声も届けられています。

意見を総合すると「和歌山県の方針が分かりにくい」というものです。感染拡大を防ぐためにクラブ活動の対外活動を中止するだとか、飲食店の時短や休業要請をする。そしてまん延防止等重点措置の申請を行うなど、行動基準を明確にして欲しいというものです。

意見を総括すると「私達県民に『注意してください』と呼び掛けているだけのように思います。これだけ感染者が増えている状況があるのですから、人の動きを止めることをやって欲しいと思います」という意見です。

本日、感染症に関する意見や要望などの問い合わせが格段に増えました。感染拡大を防ぐための具体的な対応が必要です。