活動報告・レポート
2021年12月25日(土)
リモート会議
事業意欲

会社勤めを経て50歳を超えてから起業し、90歳を超えた今も現役の経営者として活躍しているM社長。コロナ禍にあっても事業意欲は衰えることなく旺盛です。

懇談の席で「人は欲から逃れることはできません。こんな状況下であっても稼いでいる事業者があるのは、アイデアと欲を引き出して社会に問いかけているからです。事業意欲がなければ黙って見ているだけになりますが、そんな人は少数派だと思います。私を含めて、今を乗り越えるための方法を考えていると思います。感染対策と人に迷惑をかけないことを心掛けながら、今できることを考えています」という話を聞かせてもらいました。

コロナ禍の影響から以前のように売り上げ増を図ることは難しいところですが、利益減少を最小限に抑えるための経費削減や取引先との交渉を行っています。意欲を表に表すことで自らの行動につなげているように感じました。自らを鼓舞することで事態を打開しようとしている姿に接して、文句を言うのではなくて行動することが道を切り開くことだと学んでいます。

リモート会議

企業誘致に関するリモート会議を行いました。リモート会議のお陰で、年末の休日であっても会議をすることができます。移動時間がなく場所も選ばないので使うことでスピードがでてきます。特に国内だけではなく外国とも関係する案件は、時差さえ調整できればリモート会議が便利です。

今日も企業誘致案件の協議を行い、来年に向けて年末年始にやるべきことを確認しました。

和歌山県ではコロナ禍にあって地域振興につながる施策は影を潜めていますが、将来、期待できる取り組みは進めていることも確認しました。ポイントは経済と雇用であり、そのための人材育成と確保です。企業に進出してもらったとしても、地元に人材がいなければ運営できません。私達は地元雇用と注文を付けますが、「人材がいなければ雇用できない。県外から人材に来てもらうことになる」ということになります。

これでは企業誘致の効果が減少するので、地元で人材育成が必須なのです。そこで人材育成のしくみを検討しています。大学工学部と連携することや企業から講師に来てもらって講習をしてもらうこと。さらに外国の大学と人材交流で提携することなどを話し合いました。

中でも不足しているのはハイテク産業が求める人材で、この分野で後れを取っている日本では育成する以外に即戦力は乏しいのが現実です。そのため外資系企業からは「当面は本国から技術者を呼ぶことになります。しかしそれではいけないので社内で研修するとともに本国の大学に協力要請しますし、日本の大学とも連携をすることが必要です」と伝えてくれました。

その点については「首都圏の大学と工学部の人材育成への協力の窓口を開くことを要請しているところです。日本の将来のためにハイテクや人工衛星などの人材を育成する必要があるので、教育と企業誘致はセットものだと考えています」。

このように企業誘致をする場合、学校、教育、病院、住環境、エンターテイメントなどをまちに備える必要があります。話を進めていく中で和歌山県の最近の話題に触れることになり「串本町での海中熟成ワインの取り組みはおもしろいと思います。紹介すれば熟成ワインを飲みたいと思う人は多いと思うので、和歌山県の売り物にできるように思います」と伝えてくれました。串本町の海中熟成ワインの取り組みは、全国的なニュースで流れたことから知ってくれていたものです。この話を聞いて「他の地域にはない取り組みが、県内への企業誘致に効果がある」と思いました。企業誘致をする場合、やれないことを考えるのではなくて、やれることを考えていくことにしています。

その意味から衛星携帯に関して「南紀白浜空港を活用してはどうでしょうか。しかし滑走路は3,500メートル欲しいですね」と要望がありました。現在の滑走路は2,000メートルなので「延長することは地形的、予算の面、そして地元との協議の観点から難しいですね」と一旦答えましたが、「でも可能性を否定しないで話を進めましょう」と話を進めました。可能性を否定してしまうと構想は止まってしまうので、可能姓を肯定する話し合いが大事なことです。

クリスマスシーズンに入りアメリカとヨーロッパでは年末休暇に入っているところがあり、年明けに進捗確認を兼ねた会議をすることにしています。