活動報告・レポート
2021年12月3日(金)
一般質問の議論
一般質問の議論

県庁内で一般質問に関する議論を行いました。主にカーボンゼロへの取り組みや「医療的ケア児」とご家族の支援についての議論を深められました。カーボンゼロに関しては和歌山県でできることは限られているので、どのような取り組みにするのかが難しいのですが、何もしないという選択肢はありませんから、県としてやることがないか話し合っています。

意識づけは大事ですが掛け声だけでは人は行動に移そうとしませんから、できるだけ見える姿にすべきです。わかりやすい事例として伝えたことがあります。

コロナ禍において感染症対策として飲食店などでは二酸化炭素測定器が導入されています。この二酸化炭素測定器を使って会議をしてみました。最初、部屋に測定器を持ち込んだ時の数値は約1500PPMでした。ところが話を続けていると数値が上昇していき、約2500PPMまで数値レベルが高くなりました。そこに暖房機を稼働したところ数値は3000PPMを超えてしまいました。

これまで二酸化炭素の排出は控える行動をしようと言われても、どんな成果があるのか見えないので、継続的に意識を変えることには至っていなかったと思います。ところが数値化することで意識が変わったのです。数値が2500PPMを超えたあたりから窓を開けて換気するようになりました。暖房を稼働して数値が上昇を続けているのを見て暖房を止めるなどの行動につながりました。つまり見えないものを数値化することでそこに意識が向くので、そこから行動につながっていくのです。

まずは行動につなげるための意識づけが必要であり、それは掛け声ではなく数値化することが必要だと思うのです。人が意識を変える要因は危機感を感じること、情報を提供し続けること、数値化することだと思います。

この事例としてコロナ禍で生命の危機を感じた人は行動を変え、社会と価値観は変わりました。また連日のようにマスコミが報道するニュースは人々の関心を高めて、話題になったり行動につなげたりしています。

そして今回の二酸化炭素測定器のように、数値が上昇すると窓を開けたり暖房を切ったりする行為につながります。そのように意識を仕向けるのが県の役割だと思います。

カーボンゼロを具体的行動につなげることは容易ではありませんから、継続した広報で意識づけを行い、そこから行動を促すことが必要です。県として企業や県民の皆さんに対してカーボンゼロ宣言を継続的に訴えることが必要だと考えています。

和歌山と皇室
和歌山と皇室 和歌山と皇室

「和歌山と皇室」名品展の開会式と内覧会に出席しました。これは和歌山県立博物館と宮内庁そして文化庁が主催するもので、国民文化祭に合わせて開催する企画展です。文化庁の鍋島課長が「陸奥宗光伯と歴史、文化、教育、芸術、生命」講演会の時に紹介してくれたものです。

この企画展の趣旨は次の通りです。

三の丸尚蔵館が引き継いだ皇室コレクションの中から、和歌山県にゆかりのある作家による絵画や工芸品、県内の名勝地を主題とした名作の品々をはじめとする皇室に伝わった作品を通して、皇室と和歌山県との繋がりを感じていただくこと。

です。

和歌山と皇室 和歌山と皇室

開会式の後の内覧会では博物館職員さんから展示物の解説をしていただきました。展示されている主な作品は「霊場高野山を開いた空海筆と伝える書」「紀伊国に生まれた歌人西行の書状の名品」「熊野権現の霊験を場面に取り入れた江戸時代前期の岩佐又兵衛による絵巻の名品」「をくり」和歌山県出身画家の「下村観山や川端龍子の掛幅」、明治を代表する金工家香川勝廣による「和歌浦図額」など和歌山の名勝地や伝承を描いた作品の紹介がありました。

和歌山と皇室

また、和歌山県沖でのエルトゥールル号遭難救助に関連する卓被と油絵も展示されているものの紹介がありました。当時のオスマントルコから明治天皇に卓被を献上するために日本を訪れました。その帰路に台風に見舞われて串本町沖でエルトゥールル号が遭難することになります。この歴史の一端に触れることができました。

和歌山県でのこの名品展は全国で初めて開催されるものですから、和歌山県として誇りに感じるものです。会期は令和3年12月4日から令和4年1月23日までとなっています。皆様に鑑賞して頂けたら幸いです。

その他
  • 和歌山県に事業所の進出を検討してくれている皆さんが和歌山市を訪れてくれました。候補地の部屋を見て「進出をまえ向きに考える」ことを伝えてくれました。今日、和歌山市への進出を考えている2社の社長が来てくれたので「進出と共に和歌山市に従業員さんに住んでもらうなど活動拠点にしてください」と依頼しました。この件も検討してくれることになりました。
  • 午後7時過ぎまで一般質問の議論に携わってくれた担当職員さんに心から感謝しています。段取りと気配りにお礼を伝えたところ「仕事以外での県政の課題の議論を聞いて、カーボンゼロの論点などの勉強になっています」と伝えてくれました。有り難くその言葉を受け取っています。