活動報告・レポート
2021年11月29日(月)
県議会開会
県議会開会

令和3年12月県議会定例会が開会しました。今年最終の議会であり新しい年度の施策の充実に向けた議論が繰り広げられると思っています。

開会にあたっての知事の議会説明の要旨は次の通りです。

「紀の国わかやま文化祭2021」では、和歌山県の文化の底力を感じることができ、元気と勇気を届けられた素晴らしい大会になりました。文化祭で醸成した自信と誇りを未来に継承して「元気な和歌山」の実現につなげていきます。

水管橋崩落による断水への対応の教訓から、全てのライフラインについて災害に対するリダンダンシー点検を行っているところです。

道路整備については、「有田〜印南間」の4車線化が令和3年12月18日に完成することになりました。残る「印南〜南紀田辺間」の4車線化と紀伊半島一周高速道路の早期実現に向けた事業推進を働きかけていきます。

令和4年度新政策については「新しい世界で飛躍する和歌山」と「飛躍を支える基盤づくり」を柱として政策を展開していきます。

そのために「和歌山DX」の推進、移住定住促進対策の展開、宇宙関連産業を始めとする新産業創出を進めていくことにしています。またコロナ禍から暮らしと経済を守るための取り組みや、防災減災対策や経済成長を支えるインフラ整備などの基盤づくりを進めていきます。

県議会開会

なお、本日、議長宛に一般質問の通告を行いました。12月9日、木曜日の午後1時から登壇する予定ですので、皆さんの議場へのお越しをお待ちしています。

県政の課題として公立高校再編の問題への対応や道路整備に関して、当局から説明を聞かせてもらって協議を行いました。

書展
書展

書家の北原美麗さんの書展に行ってきました。本日が最終日だったので議会散会後に出掛けたものです。会場の外の木々の様子からは秋から冬の気配を感じ、展示会場に入ると凛とした空気が詰まっているように感じました。北原先生の書は力強くて飛び出してくるように感じるのですが、背景と合致して落ち着いた感じもするのです。

今回の書展のテーマは「書の融合」ですが、鑑賞した感覚で解釈すると「書と季節」「書と周囲」を融合させているように捉えました。存在感がありながら周囲に溶け込むような佇まいがあります。展示されている「一期一会」や「笑門来福」の言葉は優しく語り掛けてくれますし、熊野本宮大社に奉献した「蘇」と熊野那智大社に奉献した「神威」は、その圧倒的な存在感で迫ってきました。

「蘇」は冠を突き破って蘇生に向かう生命を感じますし、「神威」は神がその場に座しているように感じました。熊野本宮大社は蘇り後であり、「神威」は熊野那智大社の由来に起因していると感じました。熊野那智大社を紹介する文の中に次のような一節があります。

紀元前662年、神日本磐余彦命の一行は丹敷浦(現在の那智の浜)に上陸されました。

一行が光り輝く山を見つけ、その山を目指し進んで行ったところ、那智御瀧を探りあてられ、その御瀧を大己貴命(おおなむちのみこと)の現れたる御神体としてお祀りされました。

神日本磐余彦命の一行は天照大神より使わされた八咫烏の先導により無事、大和の橿原の地へお入りになられ、紀元前660年2月11日に初代天皇、神武天皇として即位されました。

と解説があります。

北原先生は「熊野那智大社で奉献の書を書こうとしたところ、腕が筆に引っ張られていくような感覚がありました。自分の意思ではなく、筆が作品を書き上げたような感覚だったのです」と話してくれたように、「神威」には神武天皇の意思が入ったようであり、引っ張っていく感覚は八咫烏の導きがあったようにも感じました。

書展 書展

会場を支配していた空気感は、「蘇」と「神威」の氣の力によるものだったと思います。そう思うと、和歌山県に宿る神の意思と現代人である私達の意思を融合させてくれたのが「書の融合」だったのかもしれません。書は人と自然界の精神も融合させてくれるようです。

素晴らしい空気を感じさせてくれた北原先生に感謝しています。