活動報告・レポート
2021年10月30日(土)
紀の国わかやま文化祭2021開会
コラボ展
コラボ展 コラボ展

和歌山市内の中筋家で開催されたコラボ展に行ってきました。書道と生け花そしてお琴の演奏をコラボした和の文化の企画イベントです。お琴の演奏に合わせて書家の山西先生が書を書くことも取り入れるなど、本日開会式を迎える「紀の国わかやま文化祭2021」に先駆けた文化イベントとなりました。

そして中筋家に展示されていた山西先生の作品の中に「宇宙」がありました。「紀の国わかやま文化祭2021」では「宇宙教育の先駆者上野精一さん」について話をするので、「宇宙」の書に出会ったことは偶然とは言え幸先良い出来事でした。先生にこの作品のことを聞くと「以前に書いていたもので今回展示したものです」と答えてくれました。これも何かのご縁だと思いますので11月のイベントに向けて気持ちが高まってきます。

コラボ展 コラボ展

コロナ禍から脱却しつつあり、文化の秋のイベントが開催されるようになってきました。

紀の国わかやま文化祭2021開会
紀の国わかやま文化祭2021開会

和歌山市のビッグホエールで「紀の国わかやま文化祭2021」の開会式が行われました。テーマは「山青し 海青し 文化は輝く」と和歌山県らしさを感じられるものです。オープニングの「県民メッセージ」では八咫烏が和歌山県の文化を強く分かりやすく伝えてくれました。この創造的な動きには次世代につながるメッセージ性があったと思います。

続いて「八咫烏とコガラス〜旅立ち〜」と題して、熊野から始まる文化を紹介してくれました。これは音楽で和歌山県の文化を表現してくれたものです。そして「山青し〜祈り〜」から「海青し〜挑戦〜」「文化は輝く〜人は輝く〜」へと文化の物語は続いていきます。

エンディングは坂本冬美さんが「未来」を語り歌ってくれました。困難の時にこそ文化が必要であり、文化イコール人の創造力が、新しい社会を築いていくことを伝えてくれたように感じます。何よりも坂本冬美さんの歌からは文化の力強さとこれからスタートしようとする息吹を感じました。これら文化の祭典は、単なるイベントではなくメッセージを届けてくれるものです。

この文化祭に向けて各団体の皆さんは、今日も稽古やレッスンを続けています。一つのものを創り上げていく過程には多くの時間を費やしているのです。文化とは簡単に創り上げられるものではありません。多くの人が関わり創り上げていく過程こそが文化であり、今回の舞台の数々が、これからの和歌山県の文化の基礎力になっていくものです。

「紀の国わかやま文化祭2021」という目標があり、そこに向かって取り組んできた過程が文化を創り上げることであり、出演者にとって本番の舞台はここ数年の集大成となります。言わば決勝戦のようなものであり、できることなら多くの皆さんの応援によって文化レベルを高めて欲しいと思います。舞台は観られることによりレベルは高まっていきます。本番の凄さは「決勝戦のような大きな舞台を経験した人は、経験していない人よりも実力が高まる」というものです。

 この和歌山県で開催される文化祭によって出演される各団体の実力は急速に高まっていくと思いますし、和歌山県の文化度を上げることになります。

ある教師が言った「これまで長い間、『文化不毛の地、和歌山県』と言われてきました」という言葉が蘇りました。しかし今夏、高校生の文化の祭典を鑑賞した時「高校生が大舞台を経験したことによって、ようやく和歌山県に文化が誕生しました。これこそ私達教師が実現したかったことであり願っていたことです。全国高校総合文化祭が和歌山県で開催されたことで、高校生が文化の担い手となってくれました」と話してくれたことがあります。

今秋の文化祭で、大人も学生も練習を重ねてきた舞台に登場することになります。飛躍的に文化度が高まることを期待しています。そのためには多くの人が文化祭に参画することです。出演するしないは関係ありません。舞台を観ることで文化度を押し上げていけるのです。無関心は悪ですから、文化への関心をもって善の心で観て応援してくれることを願っています。