活動報告・レポート
2021年10月23日(土)
営業補償
真面目さとルールを守ること

経営者の方と懇談の機会をいただきました。懇談は総選挙の話題から入り、その後、勢いのある経営者の話をしてくれました。「彼は根が真面目なので信頼できるし好かれています。世の中で認められるには真面目さと決められたルールを守ることです」と話してくれました。なるほどと思うことです。

真面目さは信頼の条件ですし、社会のルールは勿論のこと、自分たちで決めたルールを守ることも当然、守るべきことです。よくある事例は、ビジネスの最初の取り決めを途中で破る人がいることです。ビジネスがスタートした時は儲けることができるか、できないかの見通しが分からないので協力して仕事を進めていきます。ところが売り上げが伸びて利益も得られるようになってくると自分たちで決めたルールを破る人が出てくるのです。会社には製品を開発した人、営業で仕事を取ってきた人、資料作成の仕事を担当している人などがいるのですが、当初は利益を均等に配布していたとしても利益が上がってくると空気が乱れてきます。

つまり「営業活動をしてきたから利益が上がってきたので取り分を多くする」だとか「製品が良いから売れ出した」「プレゼン資料があるからお客さんを説得できている」など立場による思いの違いが表面化してきます。そこで利益配分の争いが起き、会社も人間関係も崩れていくのです。その結果、社会からの信用がなくなり消えていくことになります。人間関係は利益が上がってくると関係が微妙に変化していくものです。

ですから最低限、自分たちで決めたルールは守ることが大事なことなのです。それが出来ない人が多いので新規事業が伸び始めていく途中で崩れていくことは珍しくはありません。

「彼の会社は毎年売り上げが伸びているけれど、最初のメンバーを大事にしています。ルールを守っているから信頼があり、そこからさらに伸びて行けるのです」と説明してくれました。

真面目さとルールを守ることは簡単なことのように思いますが、状況が変化していく中で保ち続けられるのは資質だと言えます。

伸びていく企業は簡単だけれど大切なことを大事にしています。

営業補償

損害保険に加入している方から問い合わせが来ています。

「水管橋崩落事故の影響でお店が一週間営業できなくなりました。和歌山市の営業補償が怪しいのですが、損害保険に加入しており、水管橋事故によるものなので休業補償が適用されると思っていました。保険会社の事故センターに問い合わせたところ意外な答えが返ってきました」

「特約が付帯しているので補償できる対象にはなります。但し、原因が破断などの事故であれば補償対象になりますが、老朽化による崩落の場合は補償対象にはなりません」という回答がありました。

そこで知人の損害保険会社に問い合わせたところ「破断原因が災害による事故の場合は対象になりますが、設備が老朽化したことによる崩落の場合は補償対象外となります」という見解が示されました。

これは損害保険に付帯されている「不測かつ突発的な事故に限定して補償」という条件に基づくものです。つまり「老朽化によって発生した事故の損害は補償しない」という条件になっているのです。

つまり損害保険に加入して特約を付けていても「設備の老朽化が原因であれば補償されない」ことになり、今回の水管橋事故を和歌山市が「設備の老朽化が原因」だと断定すれば、民間の損害保険では補償されないことになるのです。

問い合わせのある皆さんから「損害保険に加入しているのに、もし和歌山市が設備の老朽化が原因だと発表されるなら補償金は支払われなくなります。損害保険に加入している立場からすると、老朽化で崩落するまで放置していた責任を追及したいと思います。今回、水管橋の崩落は老朽化が原因だと予測することは不可能であり、保険加入者にとって和歌山市の不作為は関係のないことなので支払われないことは納得できない」ということです。

確かに老朽化が原因で損害保険の補償が受けられないことは、保険加入者として納得できないことだと思います。和歌山市の水道設備が安全性に問題があるまで老朽化を放置していることはあり得ないことだからです。

和歌山市の事故原因の調査と営業補償の取り扱いに注目しています。