活動報告・レポート
2021年9月17日(金)
観光都市
観光都市

カメラマンからの提案で「観光地や観光客の撮影をしているのですが、和歌山市の観光地は点在しているので歩いて回れません。市内循環バスを運行して欲しいと思います」と話がありました。これまで何度か要望を受けていますが、循環バスは実現していません。他府県の観光地と呼べる市ではその市の駅前から循環バスが走っています。また外国の観光都市では当然のことですが循環バスが走っています。観光都市の条件とも言えるのが駅から出発する循環バスですから、和歌山市で走らせて欲しいのですが、現時点ではうまくいっていません。

ただ統合型リゾートの誘致と共に市内の道路整備が必要となります。お客さんのために関西空港から候補地までは海上交通の話もありますが、和歌山駅と和歌山市駅から候補地までの交通手段が必要となります。

観光客の方々が統合型リゾートに滞在する期間が数日だとすれば、何日かは和歌山市内の観光に行くことになると思います。その時に備えて中心市街地の街づくりと道路整備、そして公共交通の充実を図ることが必須です。街中は現在のままで和歌山マリーナシティに統合型リゾートを建設するだけでは都市として弱いと思います。

この機会に道路と公共交通の整備とともに街づくりを検討すべきです。その中で中心市街地の再生と和歌山城を中心とした観光ルートの整備も実施すべき課題です。大阪府と大阪市では事業者と共に会場までの地下鉄の延伸を検討しているところですから、和歌山市でも交通手段を事業パートナーとして協議して欲しいと思います。

和歌山県のIRの考え方の一つに、和歌山県内を始めとする紀伊半島の観光周遊があるからです。どうしても交通手段の利便性向上と道路整備が必要となりますから、観光資源を活かす交通体系も課題になるべきです。IRを誘致する観光都市、和歌山市にとって観光地を結ぶ市内循環バスは必要ですから、検討課題として盛り込むべきだと思います。

何しろ事業者の計画では、和歌山市のIRに訪れる観光客の見込客数は年間1300万人を想定しています。今、開会中の県議会で議論された中にあったのですが、年間1300万人の観光客を呼び込んでいる代表的な世界の都市は、ニューヨーク、パリ、ロンドン、そしてイスタンブールだそうです。多くの人が訪れたいと願っている世界の観光都市ばかりです。それらの都市に匹敵する観光客が和歌山市に来ることを想定しているのですから、交通インフラの整備は重要です。最低限、駅とIR、そして観光地を結ぶ市内循環バスぐらいは必要です。

そう思うと、観光面において和歌山市でやるべきことは山積しています。道路と交通体系の整備、中心市街地の再生、和歌山城を始めとする観光地間の連携と案内整備や人材の充実などは最低限必要となります。

そこに歴史と故郷の偉人も加えるべきだと思うので、IRが来た時に備えて観光都市、和歌山市を考えたいと思います。

偉人のラッピングバス

御坊市内の路線バスに和田勇さんのラッピングバスが走っていると教えてくれました。東京オリンピックに備えて走らせていたもので、閉幕したことからラッピングを除去することになっているようです。期間があるので仕方ありませんが、故郷の偉人を顕彰したバスを終わらせてしまうのは、少しもったいないように思います。

逆にこのアイデアを生かして、故郷の偉人のラッピングバスを常時走らせることで観光都市和歌山県を訴えられるのではないでしょうか。和田勇氏、陸奥宗光伯、南方熊楠氏、松下幸之助氏などのラッピングバスが走っている光景を見ると市民の方々も日常的に「観光都市」を感じると思います。

観光都市であることを自覚すること各観光客のおもてなしや、お迎えの意識の醸成につながっていくと思います。日常で意識していないことは咄嗟にできないので、おもてなしの気持ちを醸成するためにも良いアイデアだと思います。