和歌山県の感染症対策の考え方について先日、知事と懇談した中で確認しました。知事の考え方は8月29日、テレビ和歌山で放映された「きのくに21」に詳しくあるので、その一部を引用して紹介します。
県民の皆さんの一部は、他県では緊急事態宣言やまん延防止等重点措置とかを実施しているのだから和歌山県も「やるべきだ」という議論があります。
これについて以下に説明します。
どうやら多くの方々は緊急事態宣言を出すこと、まん延防止等重点措置の対象地域に指定されることが、それ自体感染防止になると考えている人がいると思います。マスコミも、対象になるかならないかにフォーカスします。
しかし、対象になること自体は当該地域の人々にショックを与えるという効果はあるとは思いますが、和歌山県民はそんなショックを与えることなく行動を自粛してくれています。その証拠に、対象となった地域ではコロナ感染が増えているところもあります。大事な事は、宣言を出す出さない、指定をするしないではなく、緊急事態措置とかまん延防止等重点措置として何をするかです。大事な事は「宣言を出す出さないではなく、どういう措置をするか」なのです。
その前提で言いますと、宣言、指定は政府の役割です。しかし、その措置として何をすべきか、県民の皆さんにお願いする内容は知事が決めるべきことです。もちろん基本的対処方針という国が決めたものがありそれに縛られますが知事の役割です。
今、和歌山県がお願いしている外出自粛、休業要請、時短、(休業要請や時短はまだそこまで行っておりませんけれども)、学校の一部休業、或いはイベント・観光抑制、その全ては、緊急事態宣言などの指定がなくても知事ができます。
国の指定との違いは、時短とか休業要請の強制が伴うことです。つまり知事が嫌だと言っても「やれ」ということになります。そして実行した場合の協力金の単価が違います。
これらの宣言などなくても休業要請した時には、当然協力金を支払いますが単価が違うことになります。
このような制度を理解していただいた上で、和歌山県が緊急事態宣言とかまん延防止等重点措置地域になるかというと、政府の考えでは難しいと思います。その理由は、和歌山県でも感染者はかなり多いけれど、例えば滋賀県や三重県などに比べると何分の一ですし、入院率100%、全員入院がまだ達成されている県は他にありませんから、和歌山県を指定した場合、全ての県を指定しなければならなくなります。
但し、和歌山県で感染がもう一段進めば、緊急事態宣言などを要請して、もう一段徹底的な自粛、営業停止、時短の要請をすることになります。その事態になれば躊躇なく要請をしたいと思っています。
万が一ですが、政府が令和2年4月のように全国的に緊急事態宣言を発令する可能性もあります。その考えに対して反対はしません。その時は日本中がもっと酷いことになっていると思うので、政府に協力して徹底的にきつい措置をとっていかなければ仕方がないと思っています。
知事の考え方は以上の通りです。
リモート会議に出席しました。和歌山市内の会場のリモート会議では各国と結び、国際的な課題である分断の危機に立ち向かうことを話し合いました。分断から回避するためには協調が必要で、そのために取るべき方法はコミュニケーション以外にないと言うことです。まずは対話することを始めなければ分断は回避できません。主張の対立はコミュニケーションを図る以外にない解決の方法はないのです。対立と分断よりも対話と友好を目指した活動を話し合いました。