活動報告・レポート
2021年9月8日(水)
県議会開会
県議会開会
県議会開会

令和3年9月和歌山県議会定例会が開会しました。感染症対策の補正予算案として約20億2,147万円が提案されました。これは令和3年7月から9月までの売り上げが、対前年度比または対前々年度比で30パーセント以上減少した事業者に対して支援金を支給するものです。対象や募集時期など詳細はこれから決めていきますが、飲食、宿泊、サービス業などへの支援金となる予定です。

同じく感染症対策として、収入が減少した世代に貸し付けるための緊急小口資金などへの貸付原資を増資しています。補正予算案は、約111億1,456万円です。感染症対策として補正予算を組み支援につなげていきます。

以上を含む補正予算案は総額で175億4,000万円が計上されています。

また和歌山県は統合型リゾート誘致に関しては、クレアベストニームベンチャーズ株式会社とクレアベスト・グループのコンソーシアムを選定し、令和3年8月25日に基本協定が締結されています。今後は区域整備計画の作成に着手することになり、令和4年4月28日が期限とされている国の区域認定申請に向かうことになります。

この県議会定例会は9月28日まで開かれます。

和歌山県移住

和歌山県への移住を促進するための取り組みについて協議を行いました。県議会に来てくれたのは4人の県外の皆さんでした。移住は気持ちの問題なので、机上で議論して完成した企画で誘導できるものではありません。そのためには「ATTENTION」。気持ちを振り向かせるような誘いが必要となります。定義やできること、規則から入ると「どこでも同じ」になりますから、和歌山県でなくてもどこの県でも良いことになります。「どうしても和歌山県に行きたい」と思ってもらうには大胆な仕掛けが必要となります。

和歌山県の取材を続けてくれたMさんは和歌山県の魅力を語ってくれました。

「和歌山県の取材に入って驚いたことがあります。おいしいものが豊富なことです。とれたてのフルーツは味が違いますし山椒の風味は格別です。おいしいものがたくさんありますが、県外に知られていないのです。東京の若い人達に『和歌山県のイメージは』とアンケートを取ったところ『梅干し』という回答でした」。

パンダもミカンも串本町も出てきません。ただ「梅干し」という回答だったのです。現実問題として「和歌山県は知られていない」ことからスタートです。他にも「広島県の隣」という回答もあるようです。

知られていない和歌山県に移住してもらう取り組みは簡単ではないし、一般的な対策では無理です。移住対策として、まず知ってもらうことから始める必要があります。

それでも「和歌山県は魅力的なので若い人に来てもらいたい県です」という話を伝えてくれました。移住とワーケーションは異なりますが、その短期間の仕事がきっかけになるかも知れませんし、仕事と住環境、スローな時間と空気を感じてもらうことで促進できる可能性はあります。

僕からは「早和果樹園」「かんじゃ山椒園」と共に「海底熟成酒」の取り組みが開始することを紹介しました。若い人が働いている果樹園は六次産業の担い手です。東京から和歌山県に移住して「海底熟成酒」の仕事を始めた若い人もいます。仕事も創り出すことができる地域力を持っていることを伝えました。

もう一つが京阪神からの意識です。今でも昭和の「和歌山県は遠い」というイメージが払拭できていないのです。大阪市内か明石市までなら、例えば「車で夕食を食べに行こう」と行動に移すことがあるのですが、「今から和歌山県に食事に行こう」とはならないのです。同じぐらいの距離だと思いますが「その感覚があります」ということです。

その心理は「和歌山県に行く」ことは「白浜町」に行くイメージがあることも原因です。「残念なことに京阪神からだと和歌山市が和歌山県ではなくて白浜町をイメージしているのです」という話も聞かせてくれました。

なるほどと思うことがあります。例えば大阪市内から白浜町まで、昭和の時代は車で4時間ぐらいかかりました。「今でもそのイメージが残っている」というのです。

首都圏からのイメージも白浜町のようなので、和歌山市のイメージは少ないようです。

県外からの視点は県内とは違うので常に発見があります。ヒントをもらったので、今後、考えたいテーマとなりました。

その他
  • お昼の時間、会派の部屋からZOOM会議を行いました。移動しなくても環境が整っていれば会議に参加できる時代になっていることを感じます。議会の日のお昼時間なので、このシステムがなければ出席できていませんでした。ZOOM会議
  • 企業誘致に関する会議を行いました。熱意と信頼関係に基づいて進めることが大事なことです。そして相手の立場を尊重することは重要です。立場を崩してしまうと「なることであっても達成できません」。どんなことでも立場を尊重することを意識して言葉を伝えたいものです。
  • 「教科書では分からないこと」について、少し話し合いました。この議会は一般質問の機会は得られませんでしたが、次回、12月議会の一般質問で取り上げたいと考えています。話し合うテーマとして楽しいものです。