活動報告・レポート
2021年9月7日(火)
現場把握
現場把握
現場把握

和歌山県の感染症対策としての県民の皆さんへの自粛のお願いなどによって、飲食店は依然として厳しい状況にあります。現状を把握したうえでの意見交換のため、オーナーと連絡を取り和歌山市内の飲食店を訪ねました。丁度、秋以降の企画の打ち合わせのためピアノ教室を主宰している山本先生がお店にいました。久しぶりだったので先生に挨拶をしたうえで、オーナーから現状と秋からの企画について話を伺いました。

店内は感染症対策を行っていますが、現状ではお客さんに迷惑をかけられないので自主的に閉店しています。真面目な県民性から「この状況と和歌山県からのお願いがある中での外食は控えるだろう」と思っての判断です。他のお店にも現状を聞いていますが「お客さんが来てくれない。来たとしても言葉から県外の方だと感じています」ということです。

但しお店の営業は自粛していますが、このお店には食と音楽文化を担っている責任があると捉えています。ほぼ全ての演奏会や音楽活動が中止や延期していますが、何もできない、練習もできない環境がこれ以上続くと、和歌山市から演奏や音楽を楽しむ文化が失われてしまうことを懸念するようになりました。

演奏家や音楽団体から「これ以上はもたない」「集まって演奏の練習すらできない」「このまま何もしないでいると仮に感染症が収まったとしても、音楽を楽しむことは元に戻らないのではないか」と言われています。

そこでお客さんを止めるとしても、設備の整ったお店を練習する場所として使ってもらいたいと思いますし、少人数や団体のセッションの場として活用してもらうことを考えています。自主的にお客さんを止めていますが、音楽文化を止めてはいけないと思うようになりました。

店内は安心で安全な感染症対策を講じているので、山本先生と一緒に音楽を楽しめる少人数での催しなどの企画を検討しています。

という話です。

現場把握

お客さんが来てくれない状況で演奏活動をしても士気があがりません。それなら収益ではなく文化を守るためにレッスンにお店を使うことを考えてくれています。コロナ禍にあって失われつつある和歌山市の音楽文化を守るため、オーナーがお店と演奏整備の提供を考えてくれています。

飲食業界は食事を提供しているだけではなくて、和歌山県の食文化や音楽文化を担ってくれている存在です。お客さんが出て来てくれない中、懸命にお店を守り文化を支えようとしてくれています。経済と共に文化を大事にしている和歌山県であるなら、既に緊急事態宣言が発令された都道府県と同じように、和歌山県でも感染者が拡大していたタイミングで要請して欲しかったと思います。厳しい環境下にあって懸命にお店の維持と、食文化や音楽文化を守ることを考えて取り組んでいる飲食店の現状を見て感じています。

現地を訪れて話を伺って意見交換を交わすことで見えてくるものがあります。「県や市から現場状況を見るために職員さんが訪れたことはありますか」と尋ねたところ「昨年の全国一斉の緊急事態宣言の時、後に県が発表したお店の実態調査で来ましたが、それ以外はありません」という回答でした。現場を訪れて現状を知り対策を考えることが最も大事だと思いますが、昨年から衛生の仕事は忙しいので出来ていないようです。それならば現場を訪問して空気を感じ、お店の方と意見交換をして現状を把握している議員の意見を聞き入れて欲しいと思います。

飲食店を含む事業者の支援策は地方自治体が担当するとしても、必要な支援策になるよう現場を知っている議員の意見を十分に聞き入れて欲しいと思います。国からのデータや情報は県や市の方が多くて正確ですが、現場の実情は地元議員の方が意見を聴き取り求める支援策などを把握しています。改めて県と議員は政策立案の両輪だと思います。県に現場の状況をより知ってもらうためにも皆さんの意見や思いを反映させたいと考えています。

その他
  • 激励のためKさんが駆けつけてくれました。その行動が嬉しいことですし、心からの言葉に励まされています。自分のことのように考えて言葉と行動で思いを伝えてくれることに感動しています。「普通の感覚を大事にしなければいけません。普通の感覚を持っていない人がそこに座っているとその組織や場所は衰退します」と話してくれました。
  • 弱者救済のため社会貢献活動に取り組んでいる方と意見交換を行いました。「同じ気持ちを持っている人とは仕事もできますが、そうでなければ仕事はできません。そのことは社会貢献活動に誘った時の反応や行動で分かります」と話してくれました。言葉と行動はその人を表すものですから責任を持ちたいと考えています。