仕事の基本は信頼できるメンバーとチームを組むことです。信頼関係にあるメンバーであっても、仕事の進展と共に不安や不信が生まれては消え、消えては生じるというサイクルを繰り返しながらスパイラル的に進んでいきます。
仕事が進むと新しい展開となり、新たな情報が聞こえてくるので、立ち止まって考える時間が必要となります。良い展開、良い情報ばかりではなく、時に願っていない展開、情報が入ることもあるのです。そんな時の対応によって次の段階が違ってくるのです。少ない経験から感じていることは「直接会う、直接聞く」ことと「ストレートな会話」が大事だと言うことです。性格によって考え方や思いは違いますから、直球を投じることは簡単なことではありませんが、時には内角の直球も必要です。
紆余曲折を経てゴールに向かって着実にやるべきことを進めていきたいと思います。
和歌山県の将来の姿を話し合いました。その中で「歴史と文化」は経営者にとって大切な価値であり、それがある地域を選ぶことも議論になりました。特に外国の経営者は「歴史と文化」が好きなので日本の歴史を知っています。「和歌山県はどんなところですか」との質問に対しては、現在と歴史、文化的価値を説明する必要があります。
外国人経営者や投資家はその県が発展しているかいないかに興味はなく日本の「歴史と文化」のどの分野を担っているのか、また歴史の跡を訪れること、文化を体験することができるのかなどに興味があるようです。
その県が全国と比較して発展していなかったとしても所詮は「日本の中の話」であり、世界的には何の問題もないことや、「自分達が投資すれば発展させられる」という自信を持っています。「その自信がなければ進出も投資もしません」という考えです。世界から見ると和歌山県も大阪府も兵庫県も、進出するに際して有意な違いはないのです。首都である東京都と文化の京都府は別格だと思いますが、他は世界からすると違いは感じないようです。私達が他の国を思い浮かべる時、三つ、四つの都市は直ぐに思い浮かびますが、五つも六つも思い浮かばないのと同じ感覚です。
もうひとつ学ぶことがあります。それは世界の先端技術は分業していることです。日本の感覚だと一社で市場調査、設計、そして技術開発から製造まで終えてしまっています。メーカーであれば製品完成までを一社で賄ってしまいます。
ところが世界は違うということです。設計専門の会社、特定の部品を製造する会社が複数、組み立て会社、販売会社などの分業制を取っているのです。世界では「当たり前のこと」と言われるかも知れませんが、情報によって頭では理解していても、直接関係することで分業制に直面すると、日本の常識に照らし合わせてしまうので理解しにくいのです。つまり当該先端技術そのものが小さく見えてしまうので「大丈夫かな」と思ってしまうのです。技術や知見は開発者の能力、将来性などでは現在の数字は分からないので、調査する人や審査する人は判断できないのです。
信頼すべきは、直接の損得につながる立場である投資家の視点です。小さな技術や部品が、世界市場が必要としているものの場合があります。世界市場に身を置いて利益か損失かの見極めをして判断している投資家の視点を考慮する必要があると思います。直接、フィールドに立っている人とテレビ観戦している人の感覚や視点が違うのと同じ感覚です。どちらの感覚が実質を反映しているのかは言うまでもないことです。
大学二回生のインターンシップは三日目を迎えました。本日の主な行動内容は次の通りです。
保健所に関する行政相談。企業誘致の取り組み方と実際の交渉の場の経験。社会的弱者の立場でのモノの考え方とボランティア。研修会の調整と立案。社会は表面的な行動と裏面での調整によって成り立っている状況の説明。見えない部分を支える人がいるから社会は成立している事例などを学んでもらいました。