活動報告・レポート
2021年8月14日(土)
現在と将来

「60歳を超えてきた時に思ったこと、そして友人と話したことがあります。それは年齢を重ねると先のことよりも今が大事に思えてくるということです。これまでは会社経営をしていますから、会社の発展と将来のために全力を傾けてきました。お客さん、取引先は大事ですし、それは今も大事にしていますが、違ってきたことが一つあります。
これまでは商売の発展と共に和歌山県の将来を考えてきましたし、県と和歌山市の発展に寄与したいと思って社会貢献にも尽くしてきたと自分では思っています。

しかし後継者がいなければ商売の行く先も分からなくなってきましたし、地域の発展に関しても関心が薄れてきました。友人とも話しているのですが『これまで多くの先輩に対して〈地域のことも考えて力を貸してください〉と言った時、先輩から〈もう年だから関係はないかな〉だとか〈若い人達でやってくれ〉など言われたことがあります。その時はその心を理解できずに〈自分の暮らしている県や和歌山市に関心がないなんて自分のことばっかりだよな〉』と話していたものです。

実際に自分が60歳を超えてしまうと、あの時の先輩の言葉の意味や地域との関わりに意欲を失った意味が分かります。年を重ねると先が見通せないので、今が大事で将来のことには関心がなくなるのです。先輩達を見て『自分はそうならない』と思っていたのですが、同じような感覚になってきています。あれほど重大事項だった会社の将来、県政や市政、そして選挙にも関心が薄くなっているのです。
これではいけないと思いながら、5年先、10年先のことよりも現在が大事だと思うようになっています。10年先の和歌山県のことよりも5年先の和歌山県のことが大事だと思うようになっていますし、5年先よりも現在の和歌山県がどうなるのかが大事だと思うようになっています。
例えばコロナ禍で昨年よりも今年の売り上げが減少していますから、『今年は乗り越えられるだろうか。来年は大丈夫だろうか。国や県からの支援は受けられるのだろうか』など保守的な考えが浮かんでくるのです。

だから年を取っても将来のことを話せる人は素晴らしいと思いますし、若い頃と変わらずに社会貢献している人は素晴らしいと思っています。年齢を重ねている政治家もそんな人がいるでしょうが、流石に70歳を超えてくると意欲が低下しているのではないかと思います。テレビや取材の場では言わないでしょうが、報道で最近の政治家の言動を見ていると、本心は現在が大事だと思っているのではないかと思ってしまいます。人間だからそれは仕方のないことなので非難はしませんが、できるなら70歳ぐらいまでにしてもらって若い人に席を譲って欲しいと思います。
経験を重ねた人は後ろに回って若い人を支える役割に徹してくれたら社会は良くなると思います。批判されるかもしれませんが、70歳を超えている人がリーダーというのは社会と将来の発展にとって辛いことではないでしょうかね。現在を大事にすることと将来の展望を持って行動することの両方を政治家に求めたいからです。
総選挙が近いことから国会議員秘書が会社を訪ねてくれる機会が多くなっています。このことを秘書に伝えていますが反応が乏しいのです。年齢を区切ることや行動を制限することは良いことではありませんが、県民としても、有権者としても考えたいテーマです。地域の将来は若い人に考えてもらうのが一番です。国会議員がそう考えないのであれば、和歌山県から始めることを考えてください」という意見です。

いつも自分の意見を主張し提言してくれる姿勢に感謝しています。年齢によって異なる現在と将来の考え方は検討すべきテーマだと思います。