案内をいただいていた「紀の国わかやま総文2021」開会式に参加しました。開会式に参加して「開会式に来て良かった」と感動しました。和歌山県では初めての開催であり、この次の機会は凡そ47年後になりますから、恐らく最初で最後の経験となります。
高校生が作り上げた開会式は観ていて爽やかで応援したくなるものでした。応援したくなるのは「懸命に、全力で取り組んでいることが分かるから」です。生徒代表である生徒実行委員会の前委員長の挨拶は、とても高校生とは思えない言葉の力と応援したい気持ちになるような、心に届くメッセージでした。聞く人を説得することや「よし分かった」と思わせるメッセージには言葉と表情の力があります。
言葉の力とは自分の思いを込めたものであり、表情とは笑顔、自信、爽やかさ、晴れ晴れしさ、そして力強さなどの要素がありますが、その要素を持っていることを感じさせてくれました。
実行委員会が組織されたのは今から2年前のことなので、前委員長が高校に入学して間もない頃です。高校生活の始まりから3年生の夏休みまでの大事な期間を懸けたイベントが「紀の国わかやま総文2021」だという意思が強く届きました。2年間の思いが詰まった素晴らしい挨拶に感動しました。
勿論、他の実行委員会を務める高校生達の挨拶も素晴らしく「今の高校生は立派だなぁ。やり遂げる力、みんなで協力する力を持っているなぁ」と感じました。高校時代はたった3年間で、勉強以外に打ち込めることがあれば幸せです。時に仲間と「総文」を創り上げた日々は決して忘れることのない宝物であり、いつまでも輝き続けると思います。全国大会の企画と運営をやろうと決意したこと、そしてやり遂げようとしていることは賞賛すべきことで、将来のわが国、そして和歌山県を支える高校生の力を感じるのに十分なほどでした。
自分の高校時代と比較して格段に能力もやる気も、将来性も上回っていますから、実に楽しみな式典でした。僕が高校時代に「総文」が巡っていたとすれば、これらの役を引き受ける力もなく、舞台に立つ自信もやり遂げる自信もなかったと思います。彼、彼女達は得難い経験を積んだことで、何事もやり遂げる能力を持っていることに自信を感じたと思います。人は自信を持つと一気に成長を遂げます。高校生という未完成の季節から、一気に大人のステージへと昇っていきます。役を引き受けた経験は人生の大きな財産ですから、自信と誇りを持って人生の入り口に立つことが出来ます。そんな高校生たちに大いに期待し、心から応援しています。
隣にいた元教師の方が「素晴らしい開会式でした。文化不毛の地と言われ続けてきた和歌山県を何とかしたいと思って、長い時間を掛けて取り組んできました。後輩の教師が登場しましたが、文化度を高めてくれました。ようやく和歌山県の文化もここまで来たと思って感動しています。
これからの和歌山県は彼ら彼女達が引っ張ってくれると思いますから、後を託すことができます」と話してくれました。僕も「同じく高校生の創り上げた物語に感動しました。最後まで観たことで感動をプレゼントされたので得をしたと思います。本当に現在の高校生の能力は凄いものがあります。僕の頃よりずっと高い能力を持っていますね」と話しました。
また開会式の吹奏楽は向陽高校の吹奏楽部の約70人が務めてくれました。実にレベルの高い感動を演出する演奏でした。後輩の活躍を称えたいと思いますし、大舞台に臆することなく演奏ができる力を持った立派な高校生だと感じました。
僕は「将来を託せる高校生の力を観させてもらいました。今すべきことは彼、彼女達が地元で能力を発揮できる環境を創り出すことです。世界で通用する最先端企業を誘致して、地元の高校生が大人になった時にここで働いて当該企業と日本、そして世界をリードして欲しいということです。和歌山県でいながら国際的な市場で戦えること、そして世界の舞台で仕事が出来る機会を残したいと強く思いました。それを成し遂げなければ県政ではないと思いますし、高校生の力を知って覚悟を持つこと」ができました。
2年間の集大成として、今日から8月6日まで和歌山県内各地で全国レベルの高校生の文化活動が繰り広げられます。僕の現在の企業誘致も活動を開始してから2年弱の期間が経過しています。高校生が困難を乗り越えてやり遂げたように、僕もやり遂げる覚悟を持って成果を生み出します。地元の高校生が、和歌山県から世界で活躍できる舞台を創り上げるという明るい将来のためにです。
素晴らしい開会式に参加させてもらったことを感謝しています。