活動報告・レポート
2021年6月2日(水)
先を見通すこと
先を見通すこと

先輩と懇談する機会をいただきました。これまでの経験から大局的に物事を捉える人で、時流を読んだ話をしてくれます。「私の話なんか時代遅れで参考にならないと思いますが・・」と言いますが、とても時流を読んでいるのです。この先を見据えて行動するためには、経験者のアドバイスがとても役立ちます。先が見通せない夜道を歩くとき、電灯を灯してくれるようなものです。少し先が見えるだけでどれだけの安心感があり行く道を正確に見通せるのかということです。

「これまでの経験」プラス「情報収集力」プラス「人と会うこと」によって見通せる距離が長くなりますから、先輩からのアドバイスを大切にしています。

もうひとつの視点が大局観です。物事を高いところから見る視点を持っていることが大事なことです。地上から、低いところから見る景色と高いところから見る景色は違いますが、視点はそれと同じです。一定のところから見ているだけではダメで、時には高いところに立つことで見えることがあります。大局観を持つことは先を見通すことにつながっていきます。高い視点と低い視点を持ち併せている人からのアドバイスは視野が広がります。

そして扱っているテーマは、自分の専門だけでなく多岐に及んでいることが特長です。広い分野に関心を持ち知識を有していることが聞く人にとっての安心感になっています。局地的な動きを知り、それらをつなげていくことで見えてくるものがあります。それぞれの分野での出来事を鳥瞰することに推理を加えることで、社会の大きな流れが見え始めることを教えてくれているようです。

そのためには「自分の部署のことだけを考えている人だけではなく、他の分野や他の職業の人とつきあって情報の領域を広げることが大事です。組織の中にいると外部が見通せないことは珍しくないので、推理と流れの確立を高めるためには外部に出て、人と会うことがとても大事なことです」ということです。

もうひとつの教えです。発表された情報を鵜呑みにするのではなくて、その裏に潜んでいることを推理することや探ることも大事なことです。それが実行される原因は表面的なことではなくて、何かの調整の後があることを感じる場合があります。そこに辿り着かなければ本質は分かりません。ただ辿り着くことは容易ではないので、そのためには胸襟を開いて話せる人を知っておくことです。

情報は出来る限り一次情報に接近することが鉄則です。しかし簡単なことではないので、極力近づけるよう自ら動き、せめて二次情報にまでは辿り着きたいところです。判断の元は情報ですから、できるだけ早く、かつしっかりとした入所元から得ることを行動の指針にすべきことを伝えてくれました。

有り難い教えをいただきました。また月に一回程度、「これは参考になりますから」と言って報道されていないネタをいただいています。深層にある真相を伝えてくれるので世の中の動きを知るうえでの勉強になります。情報は時間の経過と共に陳腐化していきますが、情報の蓄積がなければ真相は理解できません。できるだけ連続した情報が欲しいところですが、つながっていなければ抜けている部分を推理する力が必要となります。推理力は事例を学び反復訓練によって得られると思いますから、数多くの事例にあたることです。先輩との懇談はその訓練の場になっています。

本日の懇談のケーススタディとしたのは次の項目です。

  • 和歌山県の統合型リゾートの事業者選定について
  • 和歌山県での洋上風力発電事業の見通しについて

二つの事例を基にして事業者選定経緯や、果たして洋上風力発電所建設が可能なのかについて推理を働かせながら話し合いました。推理と結果が現実の答えと合致しているのかは将来、現れる動きによって判明することになります。

その他
  • 再生可能エネルギーや感染症対策の他府県の先進事例を聞かせてもらいました。視点を広げるために事例を紹介してもらって学んでいます。
  • 飲食店の方々と現状を踏まえた今後の連携のあり方について協議を行いました。行政との連携や店舗間の連携など、困難を乗り越えるためには協力関係が必要です。協力関係とは信頼関係のことであることを確認しました。