活動報告・レポート
2021年5月24日(月)
飲食店支援策協議
飲食店支援策協議

飲食店への時短協力金の現状報告と今後の支援策について協議を行いました。例え話を用いて現状の説明がありました。人が生きていくために毎日の飲み水を例としたものです。

緊急事態宣言の都市は毎日、1リットルのペットボトルで飲み水を提供してもらっているようなものです。毎日1リットルあれば生活していけるぐらいの量だとします。それに対してまん延防止等重点措置が適用されている都市は、500ミリリットルのペットボトルを、毎日提供してもらっているような感覚です。

それに対して和歌山市は協力金の支出がありますから有り難いのですが、ペットボトルの量としては250ミリリットルの提供をうけている感じだそうです。一日に必要な量ではないけれど、配布してくれていることは有り難いことです。ただ1リットルの飲み水を提供し続けている都市との不公平感を感じ始める状況です。大都市は人口が多く、基本的にはそれに比例して感染者が多いので緊急事態宣言を受けています。でも大都市といっても都心とそれ以外の市とは人口や感染者数に差がありますから、一律給付を地方都市から見ると次のような意見になります。

「緊急事態宣言の都市だけの一律支給はおかしい。それ以外の府県の飲食店に対しても、昨年と今年の確定申告の差額を調整することも考えられる」

「宣言と解除の毎回、同じことの繰り返しなので、都市間での不公平さを感じています。」

「昨年は急な対策だったので仕方ないとしても、一年も経過しているのだから緊急事態宣言地域だけに一律支給よりも、その周辺の県や市に対しても公平性を以て支援すべきだと思います。影響を受けているのは隣接県も同じだからです」などの意見がありました。

大都市に1リットルの飲み水を配布するのではなくて、500ミリリットルの飲み水を公平に配分してくれることが国家の役割だと思います。わが国は建国の精神からすると、緊急時に等しく国民に必要な資源を配布することが根本だと思います。それは建国当初から一定のお米を中央政府に集めて保管しておく体制を取っていて、災害や疫病発生などの非常時に食料が不足した時には中央政府から配布するしくみが出来上がっていたのです。余談ですが、建国当時のお米は食料品としても貴重な資源ですし、貨幣のように貯めておくことができる資産価値を有していました。つまり食料であり資産の配分という支援をしていたのです。

ところが今回の感染症対策として地方都市の飲食店からすると、政府は公平な配分をしていないとの思いがあります。一年間同じような支援策を続けているので、鳥取県や島根県からも地方都市への支援を発信しているように、恐らく他の地方都市の実態は分からないものの同様に感じているように思います。

そして「二、三か月なら口先だけで誤魔化せるけれど一年も経過したら誤魔化せなくなっていることに気づいていないように思います」と現在の感想を伝えてくれました。つまり現場のために「やれることを考えて欲しい」ということです。

コロナ禍にあって「医療として抑えること」と「経済を支えること」の両立が必要です。抑えられたら経済が動きますが、仮に一部の府県が感染症を抑えたいとしても、近隣府県で感染症が収まっていなければ経済は動きません。感染症は国全体で止めないといけないのであれば、国全体に支援をすべきだと思います。

あるいは都道府県単位ではなく市町村単位で緊急事態を発すること、協力金もその単位で支出できることも、コロナ禍から一年が経過した現在の検討課題だと思います。

現在の感染症対策のキーワードは「是正」です。「地域間格差の是正」「対策のあり方の是正」など、予算配分の見直しを検討して欲しいところです。

飲食店は地域の活力を支えてくれている存在であり、観光や国民文化祭などのイベントとも連動しています。田畑や山林と同じように、一度なくしてしまうと再生は難しいものだと考えての支援を望んでいます。

その他
  • コロナ禍における雇用に関して協議を行いました。情勢は厳しいものがありますが知り得た支援は行っています。
  • ストリートピアノについて協議を行いました。コロナ禍にあって判断が難しいところですが、この取り組みも地域活性化の一助になることを望んでいます。
  • 仕事のあり方について意見交換を行いました。時間の長さが仕事の質ではないのですが、同一労働同一賃金だとその尺度にならないので、公平であるようで不公平でもあります。組織において労働の価値を図ることは難しいところです。