尊敬する経営者と懇談する時間をいただきました。既に社会が変わっているので、次の社会の価値に備えることの必要性を話してくれました。
「感染症が収まった後の社会は価値観が変わっているので、仕事のあり方も変えなければならない。経済対策としてお金を発行し続けているので、お金が大量に市場に出ています。しかしその通貨は、お金を持っているところに集まりだしているので水面下では格差が拡大しています。持っている人は豊かになり、そうでない人のところにはお金は行っていません。恐らくコロナ禍の自粛で疲れているので、収まってから消費が急激に拡大します。しかし半年ぐらいで消費拡大は収まることになります。欲しいものがなくなり、行きたいところもなくなるからです。ただお金が大量に市場に出るわけではないので、インフレにはならないと思います。
お金の量か増えているけれどモノの価格が安定するので、インフレにはならないのです。モノが容易に入手できる社会においてはお金で幸せになることもないので、これ以上お金を求めても豊かにはならないのです。国のリーダーはこのことに気づくべきです。ひたすら経済成長を求めるよりも、豊かさの尺度が違ってきているので政策も変えるべきです。
まあ、今のリーダー達は国民の声を聞かないので理解できないと思いますが・・。残念ですが、国の政治の力は落ちていると思います。ポストコロナの社会を見据えて、今から備えることが大事です」と話してくれました。
地方都市においてもイベントでの人寄せや集団での観光客を呼び込むような、単に集客を求めることや古い価値に縛られることは停滞を表します。リモートワークやネットでモノを買う時代ですから、地方都市こそ最先端技術を求めるべきです。そのためには他の都市で実施していないことを導入する度量と覚悟が必要となります。「事例がない」「予算がない」「他府県の導入事例を見たから」など後ろ向き、否定的、やる気なしの答え方では発展はありません。
和歌山県にとって企業誘致が最大の取り組みの一つです。高齢化と人口減少、コロナ禍における社会の変化、そして地方都市への事務所移転や企業の国内回帰の流れに迅速に対応することがやるべきことです。できない理由付けをするよりも、可能性があれば要望に応じることが必要の姿勢です。
特にハイテク産業や宇宙関連産業は和歌山県が呼び込むべき業種であり、この分野に挑戦している県は少ないと思います。何しろ誘致の困難さが予想できるからです。しかし社会が変わっている中において、既存の国内産業だけが有望だとか、経験の少ない分野の企業誘致はリスクが伴うと考えて見過ごすよりも、安全弁を設けておいてリスクを取る覚悟も求めたいところです。
この前も活動報告に書き込みましたが、東京からは「なぜ和歌山県なの」「どこに立地の魅力があるのですか」などの質問が多々あります。それほど和歌山県は首都圏から知られていないのです。和歌山市は関西空港に近く、令和3年秋から国際線化する南紀白浜空港があることだけでもアドバンテージです。そこに自然と歴史、住環境、そして工業団地が整っている和歌山県は、国内でアジアに最も近接性がありますから、アジアに向かって企業立地を呼び掛けています。
夢で終わるか現実になるかは、現在の取り組み次第です。「将来の結果は今の行動にある」と思いますから、今の取り組みを大事にしながら協議と信頼を積み重ねています。
- 元県幹部の方からこれまでの和歌山県政の主な歴史を伝えてもらいました。隠された歴史や現実にならなかった政策、やるべきことの不作為によって県民が被った損失が見えていないことなど県政に携わる者として他山の石となるような説明をしてくれました。歴史は繰り返しますが、不作為の歴史は止めなければなりません。
- 感染症から回復した方と懇談しました。「入院中は発熱してとても苦しかったです。自力で回復する以外にないので体力と免疫力が必要となります。感染しないような生活にしてください」ということです。発熱、呼吸困難、そして食欲不振など感染症に罹って良いことはありません。後遺症にも苦しむことになりますから行動には用心をお願いします。