活動報告・レポート
2021年5月10日(月)
コロナ禍にあって
コロナ禍にあって

一年以上コロナ禍が続いているため、社会が変わっていることを実感します。本日、懇談した中で出た話題です。例えばお客さんを集客することで経済効果を狙っていた施策が良い施策とは言えなくなりました。人が集まらなくても経済効果が見込める取り組みを民間では既に実施しています。ただ、まちづくりは賑わい、つまり集客と定住が基本ですから、そこは譲れないとしても方法を考える必要があります。

皆さんの意見によると、人が動くことは感染リスクを高めることになること。インバウンド解禁は時期尚早であること。新種株の感染ルートは水際で食い止める必要があることなどがあり、現段階での賑わい創出の取り組みは、厳しいものがあると感じます。

例えば統合型リゾートについて議論を行いました。これまでは統合型リゾートを期待する声が多かったのですが、東京オリンピックでさえ開催是非が問われている中、「果たして外国から集客する方法がコロナ以降の社会に適合するのだろうか」という意見があります。これまでと価値観に変化が起きていることを感じる事例の一つです。

勿論、経済活動とは人が行動することによる消費行動によるものですが、「人に来てもらわなくてよい」ことにはなりませんが、集客以外の経済効果のある方法も検討されています。コロナ禍においてほとんどの国は出国を制限していることから国内での買い物、工場の国内回帰やインターネットの利用がさらに増加しています。

また感染症対策として、より衛生的で安全なまちづくりを求めるようになっています。地域は安心できる企業と共存したいと思うようになっていますし、信頼できる関係が構築できる企業に進出して欲しいとの声が高まっています。地元から企業の顔が分かる関係、企業は地元に貢献することや、情報発信を行うことによって信頼感を得ることが企業活動の第一歩になると考えて欲しいところです。

一時期、地域共生という言葉が流行りましたが、この価値は今でも通用する考え方だと思います。企業は社会の公器ですから、立地しようと考えている地域社会から歓迎されなければなりません。一般的には地元への説明、進出の同意、迎え入れてくれる体制の確立などがステップだと思います。地元は経済効果と共に雇用や安心、安全を求めますから、企業は地元との話し合いによって希望を聞くことが求められます。戻りますが、地元と企業との共生関係を築いて企業進出はうまく行くのです。

特にコロナ禍にあって社会の価値観と生活様式は変化していますし、見えない不安、感覚的な不安への対応を強く求めています。従来の不安への対応とは違うレベルにあることを認識しなければなりません。そのためには地元に入っていくこと、顔の見える関係を築くことなどによって信頼関係を築くことが第一歩となります。

和歌山城

恐らくコロナ禍の価値観に関して多くの人はこう感じていると思います。それに反する決め事は不信感を招きますし、しっかりと地元の意見を聞いていないと評価されないと思います。不安感がある中での行政施策は、誰がどの様に実施するのかなどの説明責任を果たし、全てではなくても多くの人を安心させることが求められています。

会議の後、窓の外には和歌山城の姿が視界に飛び込んできました。お城は何事もないように構えています。人もこうありたいと常々思っています。

その他
  • 土曜日の会議で使用させてもらった事務所にお礼に行ってきました。その時、調査依頼を受けていたのでその結果を報告しました。コロナ禍で厳しいこんな時だからこそ、親切な対応への感謝の念がより一層深まります。自分も厳しいにも関わらず、人のお役に立つことをしてくれることに感謝しています。
  • Aさんと共に対応していた案件の、その後の報告に来てくれました。現地は平穏さを取り戻しているので「安心してください」ということと、最後まで問題がないように現地対応してくれています。この行為と気持ちに感謝しています。