活動報告・レポート
2021年4月30日(金)
同級生
同級生

高校時代の同級生のS君が訪ねてくれました。卒業後は中国語を学び、語学を生かして日本企業のアジア担当で市場開拓を行ってきました。上海、北京、そして台北など20年近くも中華の国に赴任をしてビジネス経験を積んできました。今では中華の国との商取引の専門家として、東京都内一部上場会社でアジア担当として活躍しています。

これまで話してきた技術力は日本を凌駕していることが現実であることを聞かせてもらいました。例えば台湾の新竹科学園区はハイテクなどに代表される企業が集積していて、その技術力はアメリカ企業との協調で磨かれているので、分野にもよりますが日本の技術を超えているそうです。新竹科学園区を訪れる度に驚きがあるということです。

また中国の深圳市は驚くばかりだそうです。ここは言うまでもなく世界的企業が立地している国際経済特区で、この工業団地としてのスケールに日本は及ばないそうです。

これらの工業団地を見たことのない人は中華の技術力を劣っていると思うようですが、現地を知りビジネスをした経験のある彼からすると「日本の技術では厳しい」とうことになります。アジアでビジネス経験のある同級生の言葉は日本の置かれた立場を知らせてくれるのに十分な力があります。

アジアの国とのビジネスで気を付けるべきことは「売掛金回収」だそうです。最も苦労したのが売掛金の回収で、契約書があっても工場で機器を使用していても、なかなか支払いに応じてくれないそうです。最悪の場合は分割での支払いで了承することもあったそうです。

彼の経験から取引先によっては「リース契約」にして納品した機器を取り戻せるようにしておくことも保全方法だということです。多くの日本企業が債権回収に困っていると聞くことがありますが、やはりしくみを知ること、人を知ることに尽きるようです。

またコロナ禍のため一年以上、中華の国に行っていないようですが、リモートの活用によって「現地に行かなくても仕事が出来る環境が整ってきた」と感じているようで、世界のビジネスのしくみが変わっていることを実感しているとのこと。但し、これまでの中華の国とのビジネス経験と人脈があってのことなので、何もない最初からリモートは避けるべきだと言うことです。

もう一つ大事なことを伝えてくれました。それは言葉です。中国語や英語で直接、ビジネスの交渉ができることが必須だということです。同じ言葉でコミュニケーションを図れることが絶対必要で、通訳を介しているようでは「スピード感がでない」ので遅れを取るか、契約が成立しないことが多々あるそうです。国が違っても言葉によって意思疎通が図れますが、ビジネスで通用する語学力が大事だと痛感しています。

参考までに「この業界に来ている最近の若い人は、英語は当たり前で商談をまとめてくる力がある」ということです。専門知識と語学力を伴っていることが国際ビジネスでは必須だということです。地方都市にいると感じにくいことですが、外国との交渉、リモート会議の場を経験すると「絶対に必要」であることが分かります。地方都市においても、語学力は必須の時代が到来することでしょう。成功の秘訣は、気づいた今から始めるべきですから。

それにしてもS君の先見性は凄いと思います。当時、中国語を学ぼうとしていた人は少なかったと記憶しています。ほとんどなかったように思います。中国語学部に行くと聞いた時は「役立つのかな」と思ったものですが、今では大きな武器になっています。

最初に台湾に赴任した時、「台北で映画を観たけれど、話していることが分からなかったのでショックを受けた」と言っていたことを覚えています。それから約30年、今では語学を武器にビジネスで活躍しています。先見性と一つのことを追求した結果が今に生きているのです。

高校の同級生が事務所を訪ねてくれた時間は、時を遡りながら、かつこの先の話へと展開していきました。

その他
  • 令和2年度の政務活動費の精算を行いながら一年間の活動を振り返りました。
  • 南紀白浜空港の国際線の活用に関して話し合いました。将来に向けて構想が膨らみます。
  • お世話になっているお店を訪ねたら「片桐さん、来てくれたのですね」と笑顔で歓迎してくれました。訪ねた時は休憩時間帯でしたが、お店を開けて歓迎してくれました。