本日、和歌山県では新型コロナウイルス感染者が55人となりました。過去最高の感染者数ですから、もう第四波であり非常事態であると言えます。病床数は増設しているものの感染者数に追いついていないのが現状です。今日時点での入院者は353人、感染者用に確保している病床は400床なので、病床使用率は88.25パーセントとなっています。限界に近付いていることが理解できる数字です。
そして昨日の感染者は26.8人であり、政府の分科会が示す感染拡大の「ステージ4」の指標25人を上回っています。また直近一週間の人口10万人あたりの感染者数は29.6人で、和歌山市は39.9人と全国的にも高い水準にまで及んでいます。
県民の皆さんの意見や飲食事業者の皆さんの訴え、そして現実的な数字から国に対して「まん延防止等重点措置」の適用を要請することを和歌山県に提言しました。人口10万人あたりの感染者数の29.6人は全国でも高い方に該当するので、措置対象地域に適用して、これ以上の感染拡大を防止したいと考えるからです。
まずは医療従事者の負担を増やさないこと、医療崩壊を防ぐこと、県民の安全を確保するためにも適用して欲しいと思いますし、飲食事業者の営業時間短縮を求めて協力金を支出することで、困難に直面しているお店の継続の支援につなげたいと考えています。
宇宙ビジネスに関して打ち合わせを行いました。日本でいると宇宙イコール平和とイメージしますが、国によっては宇宙イコール宇宙兵器とイメージするところもあるようです。ですから国境を越えたロケット打ち上げは、例えば二国間だけの問題ではなく調整は容易ではないことを伝えてもらいました。
来るべき宇宙ビジネスとしてアジアで人工衛星の打ち上げ数千機を実現させるためには、調整が困難なのでしっかりとした実施主体とAPECの協力が必要になるというものです。日本が担うには困難が大きすぎるようです。
但し、ここに技術力の問題が発生します。ロケット発射のためには需要が必要で、需要がなければ飛ばすことができないので技術力は身に付きません。ですから日本としても発射場の確保と打ち上げ回数を保つことが技術力を維持するために必要なこととなります。人工衛星の民間需要を創り出す必要があるのです。
そして打ち上げは一度や二度だけではいけません。新規開拓をしていかないと開発力が上がらないのです。開発力が低下すると、市場は国内だけではないので国際競争力がなくなります。
日本の場合、H2ロケットの開発から約10年が経過していてるので、次のロケット開発が急がれますが、まだその動きは分かりません。民間と比較することは少し違うと思いますが、スペースXと比較すると打ち上げ回数の差や打ち上げコストの差は明らかなので、日本の宇宙に関する技術力と開発力が遅れていくことが懸念されます。
既に宇宙は国家間の競争から民間ビジネスの場に移っていますから、どれだけの打ち上げが可能なのか、打ち上げコストはどうかなどの競争の時代に入っているのです。年に数回の打ち上げよりも毎週打ち上げている発射場の方がコストは安くて安心できることになります。
串本町のロケット射場に期待しているところですが、競争する相手は世界です。国際競争力を持つためには需要を創り出す必要があります。アメリカやアジアでは、ビジネス需要としてこれから1千機から2千機の人工衛星を打ち上げる計画があると聞いています。日本でそんな計画は聞いたことがありませんから、この分野でも益々競争力に差が生じるのではないかと危惧しています。ただわが国がアジアの国で発射場を建設する場合の困難さは理解していますから、これからの方向性は不明瞭です。
あるメーカーは「日本と組みたいけれどビジネスならスペースXと組む方が早くて安い」と話してくれています。技術立国の日本としては歯がゆい気持ちになるので、立ち向かう勇気と行動力が必要だと感じています。
- 外国と和歌山県を結んでリモート会議を開催しました。初顔合わせのため主に挨拶となりましたが、今後の方向性を確認するために継続して開催することにしています。関係者の皆さんの取り組みに感謝しています。
- 市内の事業者から、コロナ禍で事業継続が厳しくなっていることから支援制度を設けて欲しいことの要望を聞かせてもらいました。飲食事業者以外からも意見、要望を聞かせてもらっていますから、この意見を整理して訴えたいと考えています。