活動報告・レポート
2021年4月12日(月)
令和会
令和会

毎月開催している勉強会の「令和会」に出席しました。今回は「日本の今の将来」をテーマに議論を交わしました。

現在の日本は国力が随分と落ちてきている。1980年代は世界をリードしてきた日本企業の技術力や開発力はアメリカや中国はもちろんのこと、台湾や韓国にも後れを取っている現状があります。「どうしてこんな事態になってしまったのだろう」という問いに対して、ひとつは「調和圧力」が働いていることを協議しました。人との調和、社会との調和など、調和することは良いことですが、「調和圧力」となれば事態は違ってきます。「調和しなければならない」という考え方が社会のすう勢になっているように感じることがありますが、これは横並びに引っ張る作用があります。優れた人であってもその価値を認めないことや、優れた技術であっても認めないことが、仕切っている人からの無言の「調和圧力」です。

その場にいると「誰もモノが言えない」「誰が言い出すのか様子見をしている」組織が多いのです。日本社会には、大多数と異なる意見を言えない空気、組織の暗黙の文化に差し障る意見は言えない空気と言うものが存在しています。この横並びにもっていく空気、無理やり調和させてしまう空気が、国際社会から後れを取ってしまった原因の一つかもしれないということです。

第二次大戦の真珠湾の奇襲攻撃は、誰もが「無茶だ」「作戦が間違っている」「無謀な仕掛け」と思っていたように聞いていますが、それでも開戦に踏み切ったことは「圧力」だったと思います。戦後の復興期は先進国に追いつくための経済成長等目指すべきものがあったので、成長意欲、または上昇志向の調和圧力のような空気があったと思います。それを達成した時、1980年代以降は黄金の時代、つまりバブル経済の空気に安住していたように思います。上昇の調和圧力が薄らいで「調和圧力」が再びその姿を見せ始めていたのです。

1990年代半ばからの約30年間、日本は世界のトップの位置にいると思っていたのです。この状態がいつまでも続くので、これまでの日本の成功事例に従うという「調和圧力」に支配されてきたとも思います。

気が付けばアメリカの背中は遠くなり中国にも追い抜かれていました。そして台湾や韓国企業にも技術力は追い越され、多くの市場は支配されていったのです。台湾の成功事例は、アメリカのハイテク企業、情報関連産業からの部材の受注を受け生産を始めたことにあります。設計図、図面があれば生産できるだけの技術力を身に着けたのです。日本は完成品を世界市場に供給していたので、ハイテク企業や情報関連産業などのサプライチェーンに入らなかったのです。人々の求めるモノが変わり、世界の市場の変化に日本は対応できなかったと思います。

世界の市場の変化に対応できなかった指導者の先見性のなさが、日本を技術大国から転落させたように思います。

しかし心の持ち方によって変化は起こせますから、第二ラウンドはこれからです。日本を立て直すために歴史史観を変え、国際社会に適応できるための教育から始めるべきです。行政は制度やしくみの中で仕事をしていますから、現場の実態を深く知りません。政治家は現場で仕事をしているので現場感覚を持っています。議員の実力が日本の将来を左右することになります。誰に委ねるかを考える時期に差し掛かっていることに気づくことが大事なことです。

先輩との議論

先週、ある先輩から「片桐君と議論を交わしたいので時間を取って欲しい」と依頼されていました。今日に設定したので約2時間、懇談する時間を共有しました。懇談のテーマは多岐に及びましたが、主なものを列挙します。「日本企業の現状と将来」「和歌山県の発展に必要なこと」「判断できることの大切さ」「誇りを捨てて仕事ができるものなのか」「人を知ることの大切さを理解する」「調整できる人材の必要性」「リーダーは現場を知ること」などでした。

「誰がその仕事に関わるか」「誰が調整役をしているのか」など、人材がとても大事だということです。今も昔も人材が国や組織の将来を左右しています。

リモート会議準備

来週のリモート会議に向けた協議と資料作成を行っています。関係する方々の意見を取りまとめて論点を整理して、思っていることの文書表現をしています。日本語と英語でニュアンスのズレがあるので、極力、誤解が生じないように意思疎通が図れることを目指しています。言語の違いと共に文化の違い、仕事感覚の違いなどを感じながら、意思統一が図れるように考えて作業を進めています。

教育に関する会議

学校教育と人材輩出のために必要な取り組みについて会議を行いました。社会の要請と時代をリードしていけるために必要な学科や企業などからの実践教育機会を設けることなど、枠にとらわれない教育を検討しました。

飲食店からの意見

和歌山県、和歌山市でも新型コロナウイルス感染者が増加しています。感染力の強い変異株の割合が増加していることから感染者は拡大し続けています。これまでの実績から大丈夫なように備えていた病床数も埋まってきているので、危機意識を共有しているところです。

但し飲食店からは「和歌山県が感染防止の対策を示して欲しい」ことや「飲食店のお客さんはとことん減少していること」「感染者が拡大していることから休業したいけれど、お客さんが来てくれるかも知れないと思うと閉められない」「大阪府や兵庫県のまん延防止の措置が影響している」ことなど現状を聞かせてもらいました。

そして「飲食店は地域を支えていると思っていますし、観光事業の一役も担っていると思っています。この状況がさらに継続すれば廃業するお店はさらに増えてきます。お客さんが来なくてもやっていけないし、たくさんのお客さんが来てくれるなら危険ではないかという意識も持っています。営業を続けるべきか一旦、閉めるのか、どうすれば良いのか判断に苦しんでいます。和歌山県として他府県の施策を参考にして、他でやっている飲食店の支援策を導入して欲しいと思います。島根県知事は地元飲食店のために凄くやってくれている」などの意見をいただきました。